大阪高速編
第2話 引越しとタクシードライバー
大阪に着き新たな引越し先まで移動する為、阪神環状線を走っていると朝のラッシュも相まってかかなり混んでいた。運転してる人が口を揃えて文句を言うくらいひどいの渋滞。
矢守もさぞ文句をだらだらと
「大阪かぁ、大阪にあるたこ焼きと東京にある○だのたこ焼きどう違うんだろう。」
……全く別の事を考えていた。
どうやら彼は、大阪に来た喜びの方がでかくて渋滞なんか気にしてないようだ。
ちなみににとりの方はと言うと…
「下道に出てる術もない……首都高よりマシだと思ったのに……間違いだった…。首都高より道広いのになんで渋滞なんか起きるんだよ……」
不満だらだらであった。
それぞれ違う車に、乗っているのでこんな独り言なんてお互い聞こえてないのである。
========================
「ふぃー、着いたー」
東京から約6時間をかけて、新しい家に着いた。
ちなみに場所は大阪府大阪市☓☓☓ ☓-☓☓-☓☓だ。なんか、西成区の物件を買おうとしたら全力で母親から止められたけど……なんでだ? まあ、大阪出身の人だからその助言受けてこっちにしたんだけど……なんでだろう?
[※大阪住まいの人ごめんなさい by 作者]
まあ、気にしても仕方ないか。さっさと荷物を家に運び入れて挨拶回りしないと。
========================
一方その頃、にとりは……
========================
「ふひぃ…疲れたわ…。東京から約6時間はきちぃ……」
(さっさと荷物を家に運び入れて挨拶回りしないといけないけど…少しだるいな……)
「はぁ…やるか……」
(そういや、あいつは何処に住む事にしたんだ?西成区とかに住もうとしてそ〜……大阪にいる知り合いに止められて理由聞いて驚いたからなぁ……)
(なにせ、知り合いが西成区と他の市の境界線付近に住んでいた事があってヤ○ザ同士の抗争が近くで起きた事があるって言ってたな…)
大丈夫かな…あいつ……
[※ちなみにこの知り合いの話、大阪に住む親戚の話を元に書いてます。by 作者]
======================
引っ越してから数日後
======================
あれから引っ越して数日経つけど……
仕事が見つからねぇ…
町中を歩きながら考え事をしていた。
そろそろ仕事見つけないと色々とまずい……
にとりの方の仕事の手伝いでもいいんだが迷惑をかけたくないからなぁ……けど、現状それしかないんだよなぁ……
「はぁ…」
ため息を吐きながら歩いていると……
タクシードライバー募集中
個人タクシーと全く変わらない感じで働けます!
TEL ☓☓☓-☓☓☓☓-☓☓☓☓
と1枚の看板を見つけた。タクシードライバーか……運転好きだし大阪の町を知るなら丁度いい仕事だな……
俺はそこに電話し、面接などを行い合格を貰った。俺はタクシーなどの公共交通機関を運転する為の免許である第二運転免許の取得と地理試験を受ける事になった。本来なら10日から2週間の第二運転免許を頑張って8日で取得し、地理試験も12日程度で合格を貰った。入ったタクシー会社が全額負担してくれたのが嬉しく、上司からかなりいいアドバイスを貰い結構いい会社に入社できたと思っていた。
==================
そしてまた数日後
==================
俺はタクシーでの営業ができる様になり今日から初めてのタクシーでの営業を始める事になる。ちなみにうちの会社は結構緩いのか知らないが私服OKとかいう少し変わった会社であった為、私服でタクシーを運転する事になる。
そして、俺のがこれから運転する事になる車に案内される。
アルファードやクラウン、プリウスなどの車が並び、スカイラインのタクシーなどがあった。
(結構、色々な種類の車があるなー)
そんな事を思っていると上司から止まりこう言ってきた。
「今日から君が乗る車はこれだよ。君がこの車種に乗る第一号だ。」
と言いつつ車のキーを押し、車のロックが解除された。解除された車を見て
「ん?…」
と困惑の声をあげてしまった…
何故なら車種は、TOYOTA AE111というどう見てもタクシーにする車じゃないのは
俺は戸惑いながら上司に聞いてみる事にした。
「あの…何故この車なのでしょうか……」
と恐る恐る聞いてみると
「あぁ、それは社長の趣味だね。あの人車好きだから偶にこんな車があるのよ。」
マジかよ…社長の趣味なのかよ……
「ちなみに同じ系統だとベンツのSLK350 BlueEFFICIENCYって言う車もあるからね」
「よく、社員から文句が出ませんね…」
俺がポロリとそう言うと
「まあ、うちの会社は大体車好きだから意外と大丈夫みんな受け入れてるんよ。むしろ、次の新しい車は何ってみんな気になってるから。」
「な、なるほど…」
少し変わった会社じゃなくかなり変わった会社だった…
ちなみに俺の乗るAE111には黒い塗装がされていて個人タクシーに近い感じになっていた。
(これからこれで仕事かよ…)
流石の矢守も文句が…
(最高かよ!いい会社やんけ!)
文句ではなく賞賛の声だった。
=====================
数時間後
=====================
「なにこれ」にとりからそう言われた。
「なにこれって俺のタクシーだよ?」
タクシードライバーになる事は事前に伝えていたはずだか……
「いや、それは分かったよ。何故、AE111なのかを聞いているんだよ…」
(まあ、そりゃそうか)
事情を説明すると
「結構マニアックなタクシー会社もあるんだね……初めて知ったよ……」
とドン引きされました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます