ちょいとしたオマケ

おっと、俺の話はここでおしまい。

え?なに?中途半端?

そりゃあ、そうだぜ。

なんてったって、ホントの話。

スッキリ終わるたあ、限らねえ。


だけど、それでも、オチが欲しいなら、

もう少しだけ、お耳を頂戴。


ここから先は、単なる噂、

話半分の四半分しはんぶん


王様の兵が、教会を調べて、そこに、何を見つけたと思うね?

なんと!地下通路へ下る入り口!良いねえ!何ともソソられる!


どうやら先代、建ててた時に、自分だけが知る、逃げ道を掘ってた。

ところがコイツ、ダメダメ息子に、それを伝える、前に召された。

抜け目無いんだか、うっかりなのか、分からなくなる男だな?


その通路の先、出口の方は、村の囲いのキワキワあたり。

そして炎を免れたそこの、床には数本、長く白い髪。


それ以上は、何も無く、兵隊達も、とっとと帰った。




で、

それからだ。


どこかの村で、どこかの街で、

どこぞの像が、胴張どうはるように、


デッケえ声で、くっちゃべるんだと。


それも、一つや二つじゃねえぞ?

今まで俺が、通った村で、どの教会でも、そう語られた。

そこにあった像が、紋章が喋り、人々をおどかし、やがては黙る。


この話を俺が、してやるたびに、どいつもこいつも言ってたもんだ。



「村で焼かれた天使様、

 現れ出でて、罰を呼ぶ」



さあさ、話は、本当におしまい。

旦那方は、どう思う?


信じるかどうかは、

旦那方次第。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る