第8話 新たな絆の始まり~QAL日本初お目見え(サマーソニック2014)10周年~
正確にはもう18日ですが、まだ17日の続きということでお許しください。8月17日と言えば、2014年8月17日にQUEEN+Adam Lambertが幕張のQVCマリンフィールド(当時)でサマーソニック2014東京のトリを飾った日です。
もちろん、日本のファンへの初お目見えは16日の大阪ですが、私にとっては8月17日が「QAL記念日」です。
気合いの入った音楽ファンならば、朝からいろんなアーティストを見て回ると思いますが、新しいアーティストは全然わからない私は、午後2時半に最寄りの海浜幕張駅へ。
まずはフレディのステージ衣装やロジャーのドラムヘッドを展示してある、というかQUEEN柄のパンツを売っているQUEEN×BODY WILDのブースを見学しました。
QUEENだけでなくKISSやSTONESのパンツも売っていたのですが、なぜかQUEENだけ500円高い2,000円。「来日記念」で値段を盛ったな。
ちなみに、1枚2,000円のパンツを買ったのは空前絶後です。
いや、オヤジのパンツ事情なんてどうでもいいですね。
QUEEN×BODY WILDのブースを見たあとは、会場内をしばしうろついて、16時30分にメインのマリンステージへ。まずはRitchie Samboraを観ようという魂胆。やはりBON JOVIの曲はみんな大好き。
次に登場したのは、サプライズのAvril Lavigne。お人形さんのような外見とパワフルなステージのギャップで会場を沸かせました。
Avrilのステージが終ったあと、ステージの前面にQUEENのクレストの幕が張られました。幕張だけに・・・と今思い付いたのですがウケないですね。
そして、予定時間を10分ほど過ぎた19時40分、Processionが流れて会場は一気にヒートアップしました。続いてNow I’m Hereで演奏が始まり、ついにQUEEN+Adam Lambertが私たちの目の前に!
実を言うと、ステージが始まるまでは、私も、おそらく多くのファンも、QUEEN+Adam Lambertを観に来たのではなく、QUEENを観に来たと思っていたのだと思います。アダムがどういうボーカリストかよく掴んでいなかったのが、正直なところでした。
Paul Rodgersの時は、Paulがどんなボーカリストかは当然みんなわかっていて、その上でQUEEN+Paul Rodgersというプロジェクトはどのようなものになるかという興味を私も、おそらくみんなも、(私は半分怖々)と抱いていたのだと思います。(もちろん意味のあるプロジェクトでしたが。)
QUEEN+Adam Lambertは2012年から本格的に始動していたので、当然ある程度の知識がありました。ただ、ブライアンとロジャーが選んだ人ですから間違いない人だろうとは思っていましたが、実際に観ないことには判断がつかないとも思っていました。
ところが、実際に観ると、アダムというボーカリストの素晴らしさと、フレディへのリスペクトが一瞬にして伝わってきました。素晴らしい歌声に、堂々としたステージング。ブライアン、ロジャー、そしてほかのメンバーとの息もぴったりです。
変な言い方になりますが、QUEEN+Adam Lambertは「本物」だと、私も、おそらく(「おそらく」ばかりですみませんが)みんなもすぐにわかりました。(もちろんQ+Pが本物ではないという意味ではないですが。)
なので、QUEEN+Adam Lambertの創り出した世界に、すぐに引き込まれていきました。私も、まわりの人たちも、涙を流しながらステージを観ていました。
「生きていてよかった」、そんな声も聞こえました。私も同感でした。
これが、それから10年に渡る、そしてこれからも続いてほしい、QUEEN+Adam Lambertと日本のファンとの絆の始まりの、歴史的な瞬間でした。
あの日の感激を綴っていたらキリがないので、最後に何度かツイッターに書いたネタをここでまた紹介して、この文章の締めにしたいと思います。
夢のようなステージが終って駅へ歩いていたとき、私の前を歩いていた二十歳前後の若い女性二人組の会話が耳に入ってきました。
「朝から並んでいろんなステージを観たのに、最後にQUEENが全部持っていっちゃったね」
「やっぱりQUEENはすげえってことになるね」
「全部持っていった」、これに勝る賛辞はないでしょう。天国のフレディも「アダム、なかなかやるじゃないか」と思ったに違いありません。
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