______夕暮れの公園で私に気づいた女の子が近づいてくる。


まだ少し遠い距離、顔が夕日の影になって見えにくい。

「私、哀ちゃんあなたは?」少し声を張った可愛らしい声が聞こえた。

(私は)

あれ?声が出ない、名前を伝えたくても声が出ない。

哀ちゃんが、一歩、一歩、また一歩近づいくる

「私、哀ちゃんあなたは?」

影になっていた顔がようやく見えてきた。

黒髪の肩までのセミロングの女の子で、目が真っ黒。真っ黒なのか、目が節穴なのか。私は、哀ちゃんの目を凝視する。


怖い。

哀ちゃんは、不気味な笑みでこっちを見ている。


ああ、これは夢だ。夢だ。

望からあんな話聞いたから....。

あれ?ということは、私この夢を見た3日後に死ぬ?

いや、そんな馬鹿な話があるか。


そんなことを考えていると、

「私、哀ちゃんあなたは?」と哀ちゃんは私の目の前まで来た。

ダメだ、答えないと、でも声が出ない。

口をパクパクさせてるけど、哀ちゃんはまだ目の前にいる。


「おーい!!」


さっきまでと全く違った低く太い男性の声で目が覚めた。


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