ある女性に声をかけられたのだが!

あまりの暑さのため、汗だくになりながら、カラコロ音をたてながら、しばらく歩いていた。息も少し切らしていたのだが。




「あ・・・あの!・・・す・・・スミマセン・・・!」




突然後ろから声をかけられた・・・。




「は・・・はい?」



足を止めて、振り替えると、そこには若い女性が・・・



しかし、その女性は、花火大会を見に来たような感じではなかった。




かなりの暑さにも関わらず、長袖長ズボンのグレーのスウェットスーツ姿だった。




しかも彼女も一人のようだった、さらには、ジョギングの途中のようにも見え、花火大会を見に来た感じには見えなかったのだが。



しかし、彼女は暑そうには見えず、涼しげな顔をしていた。




「あ・・・あの!・・・・一緒に花火見ましょうよ!」




「えっ???」




今まで、そんな経験の無かった私は動揺してしまった。



突然、見ず知らずの女性に声をかけられるとは・・・!




「あっ!・・し・・・しかし・・・!!!」




私は、やや息を切らした状態で話をした。すると彼女は。




「あなた、大丈夫、かなり汗だくよ。・・・かなり暑そうね・・・浴衣も汗びっしょりね・・!」




そういうと・・・。



「はい!これ、使って・・・」



彼女は、赤い綺麗なハンドタオルを私に差し出した、最初は遠慮したのだが。



「良いのよ、使ってよ!あなた、このままだと倒れてしまいそうだわ!息も荒いし、汗だくだし、大変なことになりそうだわ・・・そんなこと、あたし嫌だから・・・ねっ!お願い。」




初めてあった見ず知らずの女性に、そんなことを言われても・・・と思ったものの・・・。



「あ・・・ありがとう!」




タオルを使わせて貰うことに。




「ちゃんと洗濯してから返します!」



「あっ!ええ!いつでも良いわよ、あたし彩也香と言います、よろしく。」



「あっ!・・・明彦です!」



「良い名前ね、明彦くん、ここは人が多いから、あたしの秘密の場所で花火を観ましょ・・・、ここだと帰りが大変よ・・・。」




そう言われると、彼女に手を引かれ、ある場所に連れていかれた。









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