第26話 邪魔者1/4『爆爆貴女』
中央冒険者ギルドの一角に悪人が集っていた。
いつの時代であろうとも、一定数頑張っている人を邪魔する輩はいるのだ。
彼らは元々あまりいまの冒険者達と仲が良い訳では無かった、そして冒険者ギルドを憎む理由があった。
「で?どうするんですかアニキ?……この混乱に乗じて大量の爆薬魔道具を買い漁ったのは良いですが……何処に設置するんですか?」
如何にも悪役らしい見た目の……頭に素晴らしい光沢を携えた……スキンヘッドと彼は自慢していた頭の男『
それに対し近くにいたピエロみたいな男が答える。
「決まっているサ!……中央ギルドの象徴である、ギルド本部に大量に仕掛けるのダ!」
怒り顔しかないピエロのような見た目のソイツ『
「『
彼らは『
全員悪党、全員ただのクズ。全員犯罪者共。
彼らは元々追放されていたのだが、追放された場所の近くで新たな仲間たち……つまりは冒険者をおわれた悪人共を仲間に入れて、復讐の時をずーっと待ち続けた。
そしてなんととてつもなくいいタイミングで冒険者たちに大打撃が走ったことで、長年温めていた幾つもの悪逆非道を解き放つ時が来たのだ!
4人は会議の後、即座に街の至る所に分散し……各々のスキルを生かした殺戮劇を幕開けようと、ワクワクしながら行動を起こした。
町外れで四回轟く轟音、そして爆発。
それは七罪による打撃を受けてボロボロになっていた中央ギルドを普通ならば大混乱に陥れるレベルの悪逆だったのだが。
───ま、彼らは運が死ぬほど悪かった。
ちょうどその直前に、会議が終わった。まあ終わってしまったのだから仕方がないよ。
◇◇◇
「轟音、位置は町外れ……四箇所?ふむ……人為的なものだ」
会議室を出る時、彼の耳にそれらの事柄が入る。カルロンは何事かと慌てるギルドマスター達に──。
「──まあ気にする事はありませんね、多分ですがゴロツキによるつまらないイタズラですね」
そう伝えると、【天空】の力を使用して空に浮かび上がる。
生憎今は冒険者の殆どが療養に出ている為、対処できる人材が限られる。
「なので…………俺がさっさとゴロツキを仕留める必要がある訳だな」
さすがに災厄による被害を受けた街の人々に嫌がらせをするゴロツキなんてただのゴミと何なら変わりないからね。
一件目の場所は町外れの劇場の横の元々商店街があった場所だ。
そこには爆弾を次々と設置しては爆発させる女がいた。
「──アァ?何、ワレ?死にたいか?小僧?ァ?」
うむ見た目50点中身マイナス100点。……まあ一応尋ねるべきことは尋ねてあげようか。
「あの?君たち何してるんだい?……少なくとも今はそんな馬鹿なことをする時じゃないことぐらい分からないぐらいの知能の低さなのかな?」
「死にさらせゴラァ?!誰が低能じゃ?……チビガキのくせによくもまぁませた言葉使いやがって?イラつくし……潰す」
手に持った釘バット?のようなソレを振り回す金髪の女に俺は杖を向ける。
「──警告をひとつ、今ならばまだ人の形を保っていられるだろう。悪いが俺は君たちのように空気を読まない愚か者に情けはかけない主義だから、次の警告は無い……わかったか?」
「いてこますぞワレェ?その目ェ?イラつくしムカつくし、ガキィ?てめぇにお姉さんが教育してやんよゴラァ?!」
「──警告はしたよ、じゃあね…………『
女が地面にめり込む。女だけがずんずん、という音をたててめり込んでいく。
【天空】の力による、空間自体を落とす神の魔法が炸裂する。
当然女も慌ててその力に抵抗しようとするが、間に合わない。──というよりも、勝てるわけが無い。
所詮人間が落ちてくる【空】に抗うことなんて……不可能なのだから。
しばらくすると、女のからだから力が抜ける。ソレを俺はゆっくりとつまみ上げ……魔法で拘束する。
「やったわね!カルロン!……いい感じに出力調整出来てたし!……ふふーん私が与えた力は素晴らしいでしょ!!」
「さてとでは次の場所に行くか……と言うかこいつは誰だ?名前を聞き忘れたな」
「あ〜無視した!?ヒドイ!アタシがせっかくアンタに話しかけてあげてるのにッ!──良いのね?私泣いちゃうわよ?」
「はぁ……」
俺はなんか文句をブツブツ言う女神を無視して次の場所に足を運ぶ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
一番最初に新しくちょっと未来の話を追加しました。もし良かったら見て下されば……さらにこのカルロンの物語の大まかな内容みたいなのが把握出来るかもしれません。
そして今後も章ごとに追加でエピローグ(未来からの視点)みたいなのを追加していく予定です!
その章の内容が分からなかった時はそれ見ればいいよ!ってできるものを作るつもりなので……。ちなみにそれらは追加される度に近況ノートにも書きますのでぜひチェックしてみてください!
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