第3話 第1次暗黒期

 思えば、中学に上がる前からその兆候はすでにあった。


 私はイヤなクソガキだった。


 自分の痛みには敏感で、人の痛みには鈍感な、お山の大将だったのだ。


「アイツ、ムカつくから無視しようぜ」


 私から言い出したことは一度も無いが、ソレにノッて誰かを無視したことは何度もあった。その順番が私に変わったってだけのこと。


 私は所謂、不良グループというのに属していた。悪いことをするのがカッコイイという風潮に逆らわず、流れ流され考えることを放棄していた。


 強さというものを履き違えていたのだ。


 今ならわかる。本当の強さとは、確固たる自分を確立すること。間違えてもいい。失敗してもいい。時には、逃げたっていい。自分で自分を慈しみ、自分の内面と対話し、己や他者を否定せず(無理に肯定する必要はない。)自然体で過ごすこと。


 切っ掛けなんてものは些細なものだったかもしれない。私は中学に上がって数か月で、無視する側から無視される側になる、強制ジョブチェンジフラグを踏み抜いたのだ。所謂“ざまぁ“である。


 因果応報。


 この言葉が一番しっくりくる。


 そんな、無視された私が選択したのは、逃げること。今まで散々好き勝手振る舞ってきたのに、いざ、自分がそうなってみれば、呆気なく折れた。ひきこもった。家で荒れた。鬱屈したモノを抱え込んだ。大好きだったサッカーをやめた。


 今ほど、情報にアクセスすることができない当時。なんせ、携帯電話すら珍しく。同級生でポケットベル。通称、ポケベルを持っていたのは一人だけ。携帯電話も電話ができればそれで良いというか凄い時代だ。まぁ、その後たった2、3年で急速に普及し、簡単なネット通信ならできるようになり、写真も撮れるようになっていったが、それでも今に比べ身近な情報量が圧倒的に少ないのが当たり前だった。


 そんな時代だったから外界を遮断するのは、逆に簡単だった。家から出なければ、悪意に晒されることもなく、自分を辛うじて保っていられた。


 そんな中でも、己のちっぽけなプライドは邪魔をしてきた。人間、急には変われないし、変わらないからね。


 何で俺がこんな目に。


 そんなことをずっと考えていた。


 今ならわかるよ。因果応報。ミラー。善い行いには善いことが返り、悪しき行いには悪いことが返る。それだけのこと。


 でも、当時の自分には消化できず、受容が出来ていなかった。


 何とか社会とのつながりを閉ざさないよう、親が動いてくれていたのに、その真意を知らないまま疎ましく思っていた。


 今、学校へ行けないで困ったり悩んでいる子を持つ親御さんたちには、同じ親として、一人の経験者として言いたい。


 1.腫物に触るように何をして良いか分からないというのなら、たくさん関わって上げてほしい。

 2.関わりの中で子どもが暴力に訴えてくるのなら、自身は身を守るのを優先して欲しい。

 3.今がつらい。今をどうにかしたい。その子と関わりたくもないのなら私や社会(誰か)に相談して欲しい。


 まだまだ、言いたいことは多いけど、まだ自分の中でもまとまっていないし、これ以上は個別で抱える事情が違うので、こんな奴(一応、福祉サービスの支援を受ける側と支援する側の経験者)の意見で参考になるなら、感想欄でも、X(旧Twitter)でも、Tiktokでもいいので、コンタクトしてきて欲しい。

 生活しなければならないので、無償でとは言えないが、これを拡散してくれるだけでも私の収益につながるので、もし、私の意見で余裕ができたらならその時は何かしら施してほしい。


 書いている内に自分のことそっちのけで、変な宗教の勧誘みたいになってしまったけれど、そんなつもりは一切ないことをここに記す。


 今、困っている人へ


 抱え込まないでください。今すぐ、SОSを発信してください。きっと解決策はあります。一緒に悩むことはできます。その重荷を一緒に抱えてくれる人はいます。


 今の私には時間的余裕はあります。胡散臭い見た目のおっさんなので不特定多数に露出することはありませんが、個別に遠隔で良ければ顔を見て話すこともできます。

 あなたの秘密を他に漏らさないことを誓います。まずは、この文章を通じて私を知ってください。



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少しずつ読んでくださる人が、増えてきて嬉しいです。

この作品は、少しでも多くの方にこんなやつでも生きていられる事を知って頂きたいと思って書いています。

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