第6話

僕たちはその後の話し合いで決まったものを、一番近いコンビニに買い出しに行った。食料と必要最低限の食料と飲料を調達し、とりあえず明かりとして携帯は必要だった為、少し高価だったがソーラー電池の充電器とケーブルと、あとマスクも買っておいた。また今日は既にあたりが暗くなっているため、今後の買い出しは後日にすることにしてその日は帰ることにした。


「じゃあ、みんなご飯も食べたし、色々考えというか、今後のどうするかとかの案を出し合おうよ」


僕がそう切り出すと、話し合いが始まった。まず意見を出したのは雪だった。


「あの携帯の充電買ったじゃん?あれ私が買おうって言ったもう一つ理由があって、いま普通に回線つながってるじゃない?で、連絡先とかもそのまま残ってるんだけど、一回どこに繋がるか実験してみたいって考えてる。あとネットとかSNSとかも使えるなら今後情報を集めるのに使えるし。」


僕たちはその意見に全員賛成だった。次に二山が立ち上がり声を上げた。


「まずは!空港にいく、で火星に行く。そうすれば帰れるんじゃないか!?」


「それは私も思ったんだけど、なにぶんお金が足りないし私たちの身分証明書で行けるのかも分からないし、将来的には必要な手段の一つだけど今じゃないかな」


二山は初絵のオブラートに包んだ優しい否定をされ項垂れて座ってしまった。そしてそのままそ初絵が意見を出した。


「あしたから、買い出しも兼ねて町を見て回ろうと思うんだけど。念のため目立たないようにマスクしよう。正直、私たち二人でずっと考えても帰れる方法が見つからなくて、同時にこの世界で生活できる方法を探そう。正直20万じゃ四人で生きてけない」


「それに関して僕から考えがあるんだけど、明日は火曜日で登校日だから、町中で自分に遭遇する可能性は低いし、全員バラバラで買い出し兼見回りをしようかなって考えているんだけどどうかな?」


僕は実は一人で行きたい場所があったので、そう提案した。みんなも賛成だった。ある程度話し合いも煮詰まってきた段階で初絵が手を叩き立ち上がる。


「じゃあ、ずっと暖房つかなくって寒いし早く布団潜りたい。そろそろ寝よっか。さっき布団見たときも話したけど、人数的にベット一組足りないから、誰かが一緒のベットで寝るしかないんだけど、どうする?ルカ君一緒に寝る?」


そういって初絵が僕の腕を引っ張てくる。


「初さんと私が一緒に寝ることしましょう。明日はできるだけ早く起きて活動しましょう」


そういうと雪は無理やり初絵を連れて二階に行ってしまった。僕と二山もそろそろと、携帯の灯りを頼りに部屋に向かい布団にもぐった。部屋の中は冷え切っていて布団に入ってもすぐに寝付くことが出来なかった。僕はこの場所について様々なことを考え、初絵の巻き込まれた事件に改めてショックを受け、やがて睡魔がやってきた。落ちかけた意識に一つの気がかりが生まれた、この世界の初絵は小学校五年の時に火星旅行に行く際に謎の空間の穴に飲み込まれたと聞いた。しかし、僕たちがここに来る際にあったのは謎の穴のではなく、謎の高速飛翔体にだった気がするしかもアナウンスは僕たちの船が追跡されていると言っていた。あれは何だったのだろうか。明日になったらみんなに話してみよう。僕はそう考え眠りについた。



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