第2話課題と変な企画
アンナの誕生日さてアンナが選んだのは
アンナの誕生日の次の日セナとリエルの二人は目ざとくアンナがいつもと違うのに気がついた
「アンナさんそのチョーカーは!?」
「課題終わったんですね」
「ええまぁね」
「どっちがかったんですか!?」
興味津々の2人をみて少し意地悪してみるかとアンナは思い
「さぁ、どちらでしょう?」と返した
そう盛り上がってるところにランスが現れアンナの隣にたった
「なーにまた閉店間際に盛り上がってんだよ」
「ランスくん!ねぇアンナさんのチョーカー」
「ん?あぁ似合うだろ?」
「じゃあランスくん?」
「ふふ、それはどうでしょう」
そうこうしてるとジャックまできて
「ランス仕事しろ、また何か話してるのか?」と加わった
「ジャックくん、アンナさんのチョーカー」
「似合うと思ったんだ…」
顔を背けながらも答えるジャック
「あれ、ジャックくん顔が赤い」
「怪しい……」
「はいはい、それよりもう閉店よまた明日、ね?」
セナとリエルに帰るよう促し2人が帰るとアンナはふうとため息をついた
「もう、ランスといいジャックといい」
「おまえもだろアンナ!ったくなんで俺じゃなくてこいつなんだ」
「まあまあランスくん、にしてもジャックくん分かりやすすぎあれバレるよきっと」
「いや、その……」
まだ顔を赤らめつつもジャックがいるのでレイは笑った
「ジャックくん本当にわかりやすい、でもよかったねアンナちゃんそれ欲しかったんだよね~」
「はい!それに愛猫ミアちゃんとお揃いです」
すかさずニコッとするのでレイもうんうんと頷いた
「ま、微笑ましいがなよかったなアンナ、それより隣のいざ彼氏になれたジャックは頼りないな」
「シエルさんもっと言ってやってください、本当にもう」
「し、しかたないだろ…まさかあれでOKでるなんて」
「おー頼りねぇやつ、なぁアンナこんなやつじゃなくて俺にしろよやっぱり」
「うーん、イヤよ」
「酷くね!」
「まあまあ、そんな言い合いしないの、それに今回は俺がちょーっとジャックくんにアドバイスしちゃったんだけどね」
「はあ!?」
ランスが驚いているなかどうやら少し元気を取り戻したのかジャックが「レイさんに教えてもらったんだよアンナがボソッといいなぁとか言ってたのがあるって」
「そうそう、それで教えてあげたわけ、それにアンナちゃん本当はジャックくんが好きだからね、頑張って隠してたけど、ねぇアンナちゃん」
「もうレイさんそれ今言うこと?」
「はぁー?知らなぇよそれ、てかわからねぇよ」
「だってぇ、ランスがいたからあまり言えないし2人して同時に告ってくるんだもの意地悪したくて」
「おまえなぁ」
「まあまあ、抑えてでもよかったねアンナちゃん、ジャックくん」
「はい」
「ってことでランス、僕の勝ちだ」
ジャックはアンナの隣に立ってアンナの肩に手を乗せた「ちっ、はいはいわかりましたよっての」
「だがなぁ、不思議だよな今まで俺はランスが勝つと思ってたんだが」
「シエルこういうのはずっとそばにいたからってのもあるんだよ」
「私はランスは口うるさい幼なじみとしか思ってませんからね」
「酷すぎだろ!」
「ほらね、ただわかりにくいかもね……普段アンナちゃんの近くにはランス君ばっかりで息もぴったりだから、よくお客さん達は2人がカップルだと思ってんだよね、あ、そうだ!」
レイは何かを思いついたらしく今日は休みの店長シモンに何か連絡し始めた
「なんか嫌な予感がするなレイが動くと」
「帰っていいですかシエルさん私たち」
「あぁ、今のうちに帰っておけ」
「はーい」
なにやら楽しげなレイをシエルに任せて3人は先に帰った
さて次の日アンナたちの嫌な予感というのは当たってしまった
「アンナちゃんみてみて!」
レイがなにやら変な張り紙を持ってきた
「………なんですかこれ、私の相手を当てられた人には、シエル特性スペシャルケーキプレゼント、投票期間1週間って」
「いいと思うんだよね、絶対当たらないとおもうんだぁ」
「すまないねアンナくんあまりにもニコニコしてやろうやろうと言うのでな」
「シモンさん…」
どうやらレイはそんな企画を思いついて猛プッシュした結果これだ
「お、面白そうじゃん」
「でしょー!ね、やろうアンナちゃん」
「嫌とは言わせない顔されちゃ断れないじゃないですか……ただ、ジャックは?」
「………い、いいとおもう」
「再起不能になっちゃってまあ、ま、とりあえずやってみますか!」
こうして始まった企画、店内に記名式でアンケート用紙を置き投票が始まったわけだ
そのためセナとリエルはもう興奮して聞いてくるのだ
「ねえねえアンナさん!」
「何この企画」
「なんと言えばいいか……もうレイさん!」
「えー面白いじゃんこういうの、2人とも頑張って当ててね」
「えー難しい」
「ヒントください~」
2人が言うのでアンナはうーーんとうなってると
「あ、ちなみに俺じゃないよ」
「俺でもないなぁ」
とレイとシエルが返す
「ってことはあの二人のどちらか」
レイがホール内で客の相手をしているランスジャック組に目をやる
「さぁどうでしょう」
アンナもすかさずくすくすやるので2人は混乱した
「うー難しい」
「観念する事ね、さ、閉店閉店アンケートは書いて行きなさい、ただし1人1枚だからね」
2人をからかうようにしアンナは閉店の準備を始めた
2人が帰るとアンナはレイの方を向いて頬を膨らませていた
「もうレイさん!」
「ごめんごめん、でも面白いね」
「そこでヒント出すんですもん」
「はは、だがあれでも当てられないようだぞ」
シエルがアンケート結果を見ながら返す
「まず1位はランスだ、2位がレイ、3位が俺、4位シモン、そしてジャックが最下位だ」
「おっしゃあ!」
「そこ図に乗らない、ジャック」
「ああ」
すかさずジャックからランスへのストレートが入った
「おい!彼氏つかうなよアンナ!ジャックのストレート地味に痛いんだからな」
「なら調子のらないの」
「へいへい、ったく本当に納得いかねぇんだよな」
「そういうところよランス」
「はいはい喧嘩しないの、あと少し頑張ろう!」
レイが張り切り始めてしまいこれはどうにでもなれとアンナは思い始めていた
次の週のこと
アンケートの結果、例のケーキがプレゼントされたのは
たったの2人だった
「ほーら結局バレてないでしょ」
「そうじゃありませんよ、にしてもそんなに私とランスの方がお似合いだとでも?」
「うーん、そうかもだけど」
「とにかく、こういうのはお終い、私の彼氏はジャックです」
そう開店前からぷりぷりとアンナが怒っているので
ジャックはとにかく機嫌を摂るのに必死になった
「アンナそんな怖いかお」
「もう、ジャックもしっかりしてよね」
「あ、あぁ」
「頼りねぇ彼氏くんだなぁ」
「うるせえランス」
「ふん!」
「そこ2人喧嘩するなら場外!」
アンナがそういうのを他所に喧嘩を始める2人に溜息をつきアンナは仕事を始めた
さてその夕方
セナとリエルがきた
どうやら2人は外したらしい
「もー当たんなかったー」
「なんでー、自信あったのに」
「はいはい、そんな簡単に当てられちゃ私が困るわよ」
アンナが適当にあしらってそこを去ろうとしたら
「結局あてられなかったんだ、いったじゃん俺じゃないよって」
「俺でもないってな」
「2人じゃないのはわかったんですー」
「あの二人のどちらかというのも分かったんですけど~」
「わかりやすいヒントもらっといて…さ、私は行くからね」
「お、何お前ら外したの?」
「ランス 」
仕事しろとアンナがランスを睨むと
「ちなみに、俺じゃねぇから」
とニタニタとランスが2人に笑って返した
そしてそれはアンナにとって死刑宣告でもあった
(ランス~!)
とアンナが睨むとランスはアンナを見てふんと鼻を鳴らして睨み返してきた
そしてすぐ
「てことは」
「ジャックくんだったのー!?」
2人が言うものなのでアンナは持ってるお盆で顔を隠し
震えてから
「そ、そこの2人!シエルさん特性スペシャルケーキサービス!お代は私もちで」
と言い放った、その後すぐジャックからも
「は、半分は僕持ちで!」と声がした
それを聞いたシエルは笑いながら「まかせろ!」
とケーキを作り始めた
「キャー!アンナさん好きー!」
「ありがとう!」
これをきっかけにアンナとジャックは一応
ローズガーデンにて公式のカップルとなってしまった
本当のこと言うとアンナはずっと隠してたがジャックがある意味初恋の相手でもあるのでくっついて良かったようだ
そんなふたりの出会いの話は後ほど話そう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます