第10話「真玄の真玄」
ゲームばっかりやっている所為で性的に無知な銀髪巨乳でぶかTパンいちノーブラ美少女、雪城ゆらぎに真玄の真玄が天元突破しているのがバレた。
いくら疎い彼女でも、それが勃起だと理解するのに時間はかからないだろう。
だが、それ以上に悪いことが真玄に襲いかかって。
「んしょっ、はーいズボンぬぎぬぎしましょーねー、神聖なるバァートゥルッを邪魔する物はボッシューで~~すっ!」
「おああああああああああああああああああっっっっ!! やめっ、やめろおおおおおおおおおお!!」
「ああっ! こら抵抗するんじゃない!! オラァ、ズボンを脱ぐんだよ!! 私に凶器を渡すんじゃい!!」
「凶器ではあるけど凶器ではないし、そもそも先に妨害したのは――――って君ィ!!! ズボンの上から触るんじゃない!! 暴発するかもだから危険なんだぞ!!!」
「凶器……? え、凶器!? なんかヤバイのズボンの下にィ!? だ、大丈夫なの氷里くん!? 怪我してない!?」
「だから脱がそうとするなあああああああああああああああああああああああ!!」
ゆらぎは真玄の膝の上から降りたかと思えば、ズボンを脱がそうとしたり、ズボンの上から拙い手つきで触ったり。
僕は無知シチュによって殺されるのか、と真玄は大いに戦慄した。
なんとか彼女の射程圏内から脱出した彼であったが、好奇心を刺激された彼女は真玄のズボンを脱がす気満々で。
「一回だけっ、一回だけっ! 一回だけでいいから股間の堅いの触らせて!! 気になって夜しか眠れなくなる!!」
「く、来るなっ、来ると暴発して危険なんだッッッ!! これいじょう刺激を与えるんじゃない!! 僕は……僕は限界を迎えてしまう!!」
「何が爆発するの!? 限界ってなに!? 厨二病か!? もしや氷里くん厨二病を発祥しておられる!?」
「君さぁ…………」
わくわくと目をキラキラさせるゆらぎに、真玄はこのままだとアカンと直感した。
この先、彼女と無事に縁が切れたとしてもエロ知識不足で悪い男に騙され変態化した挙げ句に死亡フラグが立つかもしれない。
ならばどうする、答えは一つしかない。
「――――わかった、なら……今から授業の時間だ、君に必要な、とても大事な知識を教えよう」
「え、なんでそんな真面目な顔を??」
「先に言っておこう、これは僕としても不本意だ。しかし君は君自身をちゃんと把握した方が将来のためになると思うんだよ」
「氷里くん? いったい何を――??」
真玄はとても真面目な顔をしながらズボンを脱いだ、それだけじゃない、その下のトランクスも脱ぐ。
するとどうだろうか、当然、真玄の真玄が天元突破した状態でお目見え。
それを見たゆらぎは、きょとんと目を丸くして。
「……………………うえええええええええええええッッッ!! 何を見せるのおおおおおおおおお!! 早くっ!! 早くパンツ履いてよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「顔を反らすんじゃあない!! 見ろ!! これが君が見たかったモノだ!! 見ろ! ちゃんと見ろ!! これが…………君のデカケツとドスケベな匂いと下乳の感触が産み出した結果だ!!」
「うああああああああああんッッッ、わかった、わかった!! 私が悪かったからそれを顔の前に近づけないでえええええええええええ!!」
「いいか!! 僕の僕はもう我慢の限界だ!! 次やったら…………わかってるな?」
「ひゃっ、ひゃい!! わかりました! わかりましたからっ、ひぃっ、むっ、胸にあたって……」
「これに懲りたら毎日ブラもつける事だ、じゃあ僕は部屋に籠もるから晩ご飯の準備の時まで入ってこないように」
そう言って、真玄は男らしくそのまま自室へ向かった。
ばたん、がちゃりと音がした後で、ゆらぎは両手で顔を覆ってどてーんと後ろに倒れる。
己のしてきた行為がとてつもなく恥ずかしい、穴があったら恥ずかしい、死んでしまいたい。
「ううっ、わ、私はなんてコトを…………何とかしてお詫びを、で、でもどうすれば…………」
彼は何故、自室に籠もると言ったのだろうか。
ゆらぎを追い出そうとしなかった優しさに、恥を忍んで教えてくれた勇気に、どう報いるべきだろうか。
彼女は考え、スマホで調べ、赤面して、そして。
(こ、これで……あってる筈!! ちょっとでも氷里くんの助けになってる……筈!!)
ふぅと濡れたため息と共に、今日はもう彼の目を見て話せないかもと。
己の体なんて、とは思えど、その体で興奮していたならば、と。
一方その頃、スマホでおかずを探していた真玄に写真が送られてきて。
「うおおおおおおおおおおおッッッ!! 説教の時間だオラアアアアアアアアアアアア!! ネットリテラシーの勉強の時間だそこに正座しろおおおおおおおおおおおお!!」
「ええええええええっ、なんでえええええええええええ!!!」
「誰が!! ドスケベな自撮りを送れって言ったんだよ!! 手のひらで目を隠して、指で乳首と股間を隠せてればオッケーじゃないんだよ!! つーか隠せてないんだよ!!」
「ご、ごめんなさあああああああああああああい!!」
真玄は下半身を露出したまま、一日中、こんこんとゆらぎに説教したのであった。
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