2/4

「やっぱりついて行ってもいい??私、薬剤師だけど

精神面の病気おいても人並み以上には詳しい方し…それに」「それに??」

「自分、お金あんまり持っていないし、

店を開店させたいけど資金なんて、持っての他で

行くついでに住み込みで働ける就職先も貰っちゃえば一石二鳥かなって!!」


「…さっきまで濃い話と早起きとか無理とか言っていたのに??」

「それはそれ、これはこれ。それに医者って人の悩みを聞くことを医者として治すことだと思っていることだから。」屋敷に行くことになったカナエだった。


「まったくどこに行っていたのですか、おかげで一晩でも心が持ちませんでしたよ」と二時間、屋敷に着いた私達を出迎えたのはなんと

エリゼの上司であるメイド長であるその人だった。

「宿から貴方が消えたのとローデンが殺されたとフェアリシティの警察の方から

連絡があったものですから心配しました…」ローデン??…ああ、あの時の霧の…

「心配かけて申し訳ございませんでした、エニシダさん…

でも大丈夫です。ここにいらっしゃる薬剤師のカノエさんが助けてくれました。」

「…そうですか、うちの所のハウスメイドがお世話になりました」

「あ、いえいえ!!こちらこそ、そのエリゼさんからは料理とか

色々と助けてもらいましたので、感謝しています」礼をいうとそれではと

すぐさま、その場を去るメイド長にエリゼが止め、カナエとは少し距離を離れ、

メイド長に事情を話した。


「メイド長、実はこれ言って相談がありまして……

実はそこにいる薬剤師さんがここで働きたいと私にお願いをされたのですが……

私は非雇用のハウスメイドアルバイト・パートなので、

許可をもらえないでしょうか」


「エーデルワイス家はホームレスの避難場所ではありませんよ、

それに私はメイドの身ではありますが、労働者を決めることは

私の役割ではありません。」「そこをなんとか!!」

「エリゼ……貴方が人の恩を仇で返すような恐ろしい人ではないことは

貴方が修道女見習いの時から重々承知しています。

…ですが、何故、一日足らずで知り合った彼女にこだわるのですか??」


「彼女は優秀なメイドとしての判断が出来る人材だと

そう、確信できたんです。私達があの晩どうにか危険を超えれるように、

自ら食料を取り出し…水分を確保するために新品のシャツを破きました。

このように家系に貢献できる素晴らしい人格者です。

しかし、それ以上に重要なことが一つ…」


「重要なこと??……エリゼ、は無かったことにと言ったはずです。」

「ですが、私はこの家の幸せを願っています。

”人間、神に祈るよりも自ら動かなければならないことがある”

と教えてくれたのはメイド長じゃないですか、

人の不幸を見過ごして黙々と仕事を

しているメイドが辛いというのもメイド長はご存知のはずです。」

エリゼが珍しく訴えかけてくる状況に驚きつつも

メイド長は悩み、答えました。

「……分かりました。ですが、期待はしないでください。

あまりにも唐突すぎますから…」

と聞くとエリゼは気持ちが先走りすぐさま、カナエを呼びに走りました。

「部屋に案内する!!こっち来て!!」

そして、メイド長とここの現代の屋敷の主である許可を得て一日を泊まり、

次の日が来た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る