2話 草原に立つお屋敷

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「…ねえ、エリゼ、私もその屋敷に行くことって出来ないかな??」

私が言った一言はエリゼを驚かせた。

「いや、そのなんていうか…そういう場所なんだなって

興味があるというか…駄目かな??」「駄目というか…」

「…今無理とか??」「無理……というか、ちょっと家庭内が不穏でね……

それどころじゃないんですよね。」

「聞ける範囲でもいいのでそのトラブルを聞いても??」


「どこから説明をしたら言いんだか……

あの屋敷の家族構成から話さなきゃいけないんです。

まず、長女のリデル、次女のロリーナ、三女のイディス、

そして…四女のアリス。…以上が私のような《《一般的なハウスメイドが

知っている》》

現在の姉妹の構成です、続いて兄弟…」


「ちょっと待って、色々と突っ込みたいんだけど…」

と私は前のめりになってしまい、

彼女に質問しようとするとエリゼはまあまあとなごませた。

「この時点で質問すると話がこんがらがるんので後で良いですか??」

と言われた彼女は次にこういった。

「兄弟の構成はこうです。長男のエド、末のライネルが以上の兄弟構成です。

エド様とライネル様の年齢差は10歳差でエド様とライネル様の間に、

さっきの姉妹が入っていると考えれば…」と大家族の家の事情を聞いた後に

あ、ちなみに成人していますと言われ、

すっご…どれだけ頑張ったんだよそのお母さんと素直にそう思った。


「エリゼが知っている限りでは少なくとも6人兄弟いる??」


「はい、ここからになるんですが、

私も知っている限りと噂程度しかそれでもいいですかね??」

それでも良いですかって…これだけでも話の濃さが凄いのに??


「まず、長女のリデル様ですが、跡継ぎとして出ていって以来

未だに音信不通で家に帰ってこないまま現在にいたります。

次女のロリーナ様は修道女になるため、

親の反対を踏み切って修行に行かれました……

そして三女のイディスは…はっきり言えば、です。

噂によれば次女のロリーナ様が政略結婚を蹴ったせいでしわ寄せが来てしまい、

結婚願望もないロリーナ様は部屋にこもって悪魔学にハマってしまい、

閉じこもりきりでなんか物音がするとか……」


「なんでいること自体が分からない??」

「イディス様がどの時間帯においてもからです、

しかも、メイド長さえもその三女の存在を濁しているんですよ。」

「んじゃ、使用人内でもその話題はタブーとしているのか……」

とやっぱり気になることがありすぎて好奇心を抑えるどころか上がってきている。

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