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「という…突然のことではございますが、

私、非雇用でのメイドの雇用の採用面接に参りました。カナエです」

よろしくお願いしますとそこにいたのは、

エーデルワイス家の二人……長男のエドと末のライネルである


「貴方はここの家柄、評判や噂などで話を聞いたことはありますか??」

「いいえ、存じ上げておりません。」

「ここでの志望動機はありますでしょうか。」

「メイドとして、ここでの家業の仕事に興味を持ったからです。」

 シンプルな受け答えながらも迷いのない回答に、エドは頷きながらも

 質問をし続けた。その質問の意味としてはカナエにとっては何なのかは分からなかったが、質問は相手の立場を考え、瞬時に答えなければならない----------

 ということと普通に意欲があるかだった。ここで困った質問としては。

「貴方はエーデルワイス家をどう思い、

 どのような存在になってほしいですか??」


 正直に言えば、エリゼの聞いた話を抜きにしても、

 人の家のことなんてどうとも思ってもいないし、

 第一にメイドなりうるかもしれない私が家のことを思ったことを言っても、

 それはただのメイドの言い分に過ぎない。と答えがふと頭に浮かんだがカナエは

 自分の野心と本音を天秤にかけて、それが傾いた。

「はい、この家の大きさを今実感して歴史の重みすら感じ取れます。

 そうですね、私はの家には

 なってほしくないかなとは思っています。」


「……それは、具体的にはどういうことで??」とライネルが呆気にとられ、疑問符が頭から出てきたかのようなそんな顔をして聞いてきた。

「失礼ながら……私自身、貴族というものをあまり考えたことはないですが、

概念として家系の一つが税を収めたり、

地方の国王になるもしくは近しい存在になるために

 娘が嫁ぎに行ったりとの私個人の考えとしてはもう少し、

いい印象を持つために寄り添うとかそういうことをしたほうが良いかと」


 二人とも黙ってしまった。

 メイドを志願している女性が貴族というものを知らずにしかも、

 こんな草原のど真ん中に立っているような変な貴族の家にどうして来たのか普通に

 疑問に思うだろう。

「カナエ……さんと言ったね??もう一度聞くけど、

 あ……あなたはここのメイドの仕事に興味があってここに希望したんだよね??」

「はい」「……貴族のことは何が分かる??」

「……身分や位が高い人のことですよね??」エドは不思議で仕方なかった。

「さっきの言っていた家系の一つが税を収めたりとかの仕事は

 確かに一部の地方の貴族にはまだある……

 でも、今はそのカナエさんの言っていることはだね」

 それもほとんど祖父祖母にあたるくらいのと言われ、ショックを受けた。

 カナエはそれを黙って聞いて、頷いているとライネルは喋った。

「最終学歴と住所が空欄になっているけど、これはどういうこと??」


「ああ、えっと……あまり学校とかの義務教育とかの決まりが無かった

ところにいて……」

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