20日目


 行商の馬車を襲う魔物が出る。

 夕暮れから朝にかけて活動し、赤い隻眼を持つという。

 特徴からしておそらくはヴィーヴルだろう。


「私の鎧のためだ。頑張るぞ」

「おー」

「お、おー……?」

「ホヒーー」


 戦力として使えるのは騎士の私と戦士のタンクだけ、多少心もとないが負ける相手ではないだろう。


「ラーナは後方支援を頼む、回復魔法などは使えるだろうか」

「使えません」

「そうか、ロバ竜でも盾にしてじっとしておけ」


 出発した。


 一日目は遭遇しなかった。


「魔物ーッ!」

「呼んで出て来るようなものではないですよ」





■キャラクター・国しょうかい


バスト・エルゼン:騎士♀。巨乳を理由に追放された。

 好きで巨乳に生まれたわけではないし、好きで馬鹿になったわけではない。


ラーナ・ケインベルグ:パヴァ王国付きの宮廷魔術師♀。

 計算高い。


タンク:戦士♂。身長も胸もでかい。

 人見知りがち。


ロバ竜:魔法生物。よくわからない。


◆アテン 腕のいい鍛冶が多い国。ドラゴン信仰がある。


(ヴィーヴルについて、こちらの世界での伝承と違う部分もありますが種類名として当てています。)

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