第1話 【怪談】龍のこども

友人Aさんが実際に体験した話。

私の友人Aさんは霊感があり、それを活かした整体業を生業としている。

今回はそんなAさんにまつわるお話。


三年前の春の頃、Aさんが朝起きると、

頭の上に白い蛇がとぐろを巻いて乗っていたという。

もちろん本物の蛇ではない。

「ここに何か乗ってない?」と家族に聞いてみても、「何も」と答えられてしまい、「ああ、またいつものやつか」と納得するそうである。

Aさん曰く、その白い蛇は龍の子ども”稚龍”だという。

ある山に通いだした三年前の春頃より、頭に蛇が来るようになったとのことで、

毎年白い蛇が頭の上でとぐろを巻くそうである。


白い蛇が来たらどうなるか?

Aさんの頭の上で、すくすく育ち、三週間ほどで白龍になるそうだ。

白い蛇はAさんのエネルギーを吸収し、白龍に育ちきると、Aさんの頭の上から飛び立ち、たまに霊能関係の仕事をする際は、手伝いに戻って来てくれるという。

白い蛇、白龍が頭の上に乗っていて何か不都合はないのか?と聞くと、取り立てて不都合はないという。

たまに感じやすい人から、「頭の上に何か乗ってますよ」と指摘を受けることはあるらしい。

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