身近ホラー
POCO
お祓いしてない怪談集まとめ
【はじめに】突然こんな事言ってすみません
趣味で怪談を集めているうちに怪談作家になったPOCO(ぽこ)と申します。
「月刊漫画誌ほんとにあった怖い話HONKOWA」の掲載経験があります。
怪談作家といってもまだペーペーの駆け出しです。
怪談作家とは、怪談(=怖い話)を専門とする作家のことです。
本業はライター業をしており、企業から依頼される広報の文章を書く仕事をしています。企業の広報の文章をまとめるために、企業からはたくさんのお話を聞きます。深い話を聞く為に、相手の懐に入ることを心掛けています。そして仲良くなって話に花が咲き、本業以外の話を聞いたり、飲みに誘われることもあれば、友人関係になることもあります。
最初は畏まって話していた間柄だったのに、ざっくばらんに色々な話をしてくれる事がとても嬉しかったりして、中には怪談を話してくれる方もいます。
私はある理由があって怪談作家をしています。
それは”怪談”のネガティブさに寄り添ってあげられたらなと思うからです。
突然こんな事を言ってしまってすみません。
怪談のネガティブさに寄り添うなんて、可笑しな奴だと思われるかもしれません。
最近、怪談は生き物だと思うようになりました。
怪談はただのお話ではなく、まるで生きているかのように感情があるんです。恨んだり、妬んだり、僻んだり、泣いたり、喚いたりと人間のネガティブな感情が詰まっています。
ネガティブって最高じゃないですか。ネガティブがなきゃ人間でいる意味ないですもん。大人になるとポジティブで品行方正である事が求められますが、そんなんじゃないじゃないですか、人間って。ずっとポジティブな人間なんて怖いです。ネガティブでこそ人間である証です。
私は怪談が大好きです。
仕事上のお客様からも怖い話を聞きますし、自分からも求めてしまいます。
しかし、元来の気にしいの性格の所為か、怖い話を聞くと支障が出ます。自分の事かと思うくらいに話に同調してしまい、結果何か引き寄せてしまいます。まさにネガティブ。
家からほとんど出ない引きこもりの生活も経験しましたし、説明のつかない現象に精神的に不安定になり勤めていた会社もやめたこともあります。そんな時には、友人らは話を聞いてくれ、何度も支えになってくれました。
本当は怪談なんて聞くべきではないのかもしれません。
それでも怪談が大好きなのです。やめたいのにやめられない。どうにも怪談というものを放っておけない。それは怪談が生きているから。とても人間らしいから。
怪談には”正直さ”があります。嘘も建前もなく、そこにあるのは本音の気持ちです。いくらこちらが傷つくことになったり、大変な目に遭ったりしても、私は正直な本音が大好きです。多分私が日常で自分にポジティブな嘘ばっかついているからでしょうね。周りにいるお騒がせ人間も大好きです。
タイトル「あああああ助けて」は、怪談側の叫びを表現しております。怪談を聞いてる側じゃないんですね。あちら側の意見です。
ここにあげていく怪談は、私が友人や知人から聞き集めた話や私自身の体験した話です。
最近はありがたいことに、体験談をまとめて欲しいと直接お話を頂いたり、ほん怖に漫画化されるなどさせて頂けるようになりました。
お祓いをしていない実話怪談ですので、読んで支障が出る場合もあるかもしれません。そんな時はすみません。でもきっとそれはあちら側が話を聞いて欲しいと言っているのかもしれません。
普段ポジティブでいることを心掛けている人ほど、怪談のネガティブさに魅入られる可能性はあります。
どうかネガティブさをただ単に否定するのではなく、「世間の片隅にこんな話があるんだな」と温かく読んで頂けたら光栄です。
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