本編3 お化け屋敷「ひゅ~どろ」前
不気味な少女と歩いている間も、辺りにはたくさんの子どもとその笑い声が絶えず響き渡っていた。だけど、あのお化け屋敷にだけは子どもの姿が全くなかった。
貴方はそのことを、少し前を歩く少女に尋ねると「面白くないから」そう、つまらなそうに返された。
すると彼女は立ち止まってこちらを向くと、口を開いた。
「だってあれ、作り物だもの」
そう言った彼女の雰囲気から凍える吹雪のような冷たさを感じた。
その瞬間、全身に鳥肌が立った貴方はこれ以上彼女といたら危険だと感じ、彼女の横を通り抜け一気に駆け出した。
「あーあ、行っちゃった」
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