第5話

担任「さて、皆。さっきの理事長先生の話をどう思う?」


「わけわかんねー」「でも、あれだけの話よ?本当かも」「中二病だろー?」「私たちもエクシリネオスの人だったってことだよね?」


担任「まあ、疑う気持ちもよくわかるがな。本当だ」


「えっ、何で先生言い切るの?」


担任「俺もだからだ」


「「「「「「「!!」」」」」」」


担任「まあ、俺は人族だけれどな。平凡な商人だったよ。邪神が活性化するまでは。

全校集会のあとの時間は、担任から詳しく聞くための時間でとっているんだ。一通り説明しよう」


担任「まず、俺たち教師はエクシリネオスの種族返り、もしくは地球の巫女だ。

巫女とは神の声を聞ける、まあ、神職だな。理事長先生も巫女だ。

そして、エクシリネオスの種族構成の70%は人族だ。そのため、種族返りに当てはめると90%が人族になる。これは寿命が関係していてな。獣人は人族と寿命は変わらないが、魔族のほとんどが長寿だったんだ。

それぞれの種族で平民・貴族・王族ってあってな。後者ほど魔力が高く、強い。そしてこの世界と同じように国を作っていた。

国間では小競り合いはあったが、世界的な大戦争はほとんど無くてな。

その代わりか、魔獣や悪霊ってやつがいてな。邪神が産み出した眷属みたいなもんだ。実態があるやつを魔獣、ないやつを悪霊って呼んで、それを退治したりする冒険者もいたぞ。

理事長先生は言っていなかったが、邪神が産み出されてから活性化して世界が滅ぶまで5000年くらいあったらしいからな。

活性化するまで邪神が原因ってことも分かっていなくて、出現した奴らをその都度倒していたんだが。

よく異世界モノの設定にあるやつだな。実際に見ていた身からすると面白いぞ。

魔獣は魔族や獣人と違って意志疎通が出来ないからな。昔は差別もあったらしいけど、俺が生きていたときはなかった。

今世間の話題になっているのは卒業してから種族返りしてしまった獣人の奴らだな。すぐに保護しているが、ネットとかで広まってしまった結果事件になった。

本来なら、定期検査や自己申告で解決しているんだか、タイミングが合わなかったらしい。

事件で待つより、生徒には公表した方が良いと判断し、全校集会に至った。理事長先生が最後に言っていたのは主にお前達一年生に向けてだ。

、、、まだ見つかっていないんだ。

エクシリネオスの魔族で、最強と言ってもいいぐらいの力を持っていたエンシェントエルフの王族が、1人も。

エンシェントエルフ達は魔法の適正が高い。しっかりと訓練をしないと危険なんだ。

なんていったってエンシェントエルフ族の平民と獣人の貴族が同じくらいの魔力量だったからな」


担任「皆も夢を見ているだろう?夢の中で顔が見えたら教えてくれ。種族返り直前らしいから。種族返りしても、俺みたいに全く変わらない人の方が多いがな、ハハハ」


「えーつまんねー」「急に変わっても困るしー」「とりあえず分かりました」


担任「よし、じゃあ2時限目まで自由時間!」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る