第八話

 読むと全ての真理を知ることのできる文字列があるという。ただし誰も見たことも聞いたこともない言語で書かれているので解読ばかりか発見さえされていない。その文字列はおよそ一般の文字とは違い、砂浜に打ち寄せる波の形だとか、ある化合物の構造式だとか、極点から見た一部の星が描く軌跡だとか、様々な説がある。

 仮に、その文字列が二次平面で表され得るものではなく、高さや時間のある文字であるとしたなら、我々人類がそれを認識する日が来ることはあるのだろうか?

















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