第6話 チラシの内容
東京サバイバルバトル
5/9からの3日間、東京都の23区内を会場としたサバイバルバトル大会を開催!!
己の力を試し、優勝を目指そう!
優勝者には豪華賞品をプレゼント!
詳しくはサバイバルバトル公式ホームページに。
「へぇ~、こんなのあるんだ。豪華賞品ってなんだろう?」
俺も気になるので調べてみた。
「まず参加賞があって、参加賞は賞金四千円。豪華賞品は、食用人間、ピンクダイヤモンド。」
そう言い終わった瞬間、北沢が飛び上がる。あまりにも食い気味に話すもんだから食用人間のことを戸惑うことを忘れた。
「ピンクダイヤモンド!?しかもこれ主催WEAだから本物じゃん!皆!!参加するよ!」
北沢のスマホをよく見ると、ジュエル系のデコをしてある。恐らく宝石に目がないのだろう。
「まぁ一回落ち着け北沢、そんなにその宝石が欲しいのか?」
「当たり前じゃん!これ見る限りだと0.7カラットくらいあるから100万はこえるよ!」
「そこまでのものなら皆血眼になって参加するんじゃないか?」
「どうやらそんな簡単にはもらえないらしいっすよ。」
そういって俺は皆にスマホをみせる。ホームページにはこうかいてある。
主催 世界均衡維持軍第四隊宗教統括本部
WEAの幹部クラス以下の職員も原則参加します。職員には相手に合わせて戦うよう指示しているので、どなたもお楽しみいただけます。
「なるほどぉ。WEAの人達は戦闘訓練をしているのと思うので手強そうですねぇ。」
「世界規模の軍だからできるずいぶん大きな企画ですね。」
「そうだね。私も40年くらい前に参加したことがあるけれど、その時は確かWEAの人が優勝者したんだ。」
そうか、なら優勝するのはきびしいんだな…
皆がそう思い少し間があいた。すると、北沢が大きく口をあける。
「そんなの関係ない!私めったに死なないし、皆も別に弱くないじゃん!新入りは知らないけど能力者なんでしょ?じゃあいけるって!」
「はぁ、仕方ない。それぞれの欲望を叶えるのが琴方だ。参加しようか。」
そういって榊原はパソコンを開き、参加登録をした。
「じゃあ僕もやろうかなぁ」
「この三人だと不安すぎる。」
「……」
榊原以外の人も参加登録する。
「皆ありがとう!」
そういって北沢がこちらをみてくる。
「あ・り・が・と・う!」
はぁ、JKの悪い図々しさが全面に出てるな。
「お前は即戦力なんだからやってやれよ。」
そう桑川さんに推されて俺も参加登録をした。
「よし!大会まであとちょうど4日間だな!君に発任務を与えよう。」
榊原がまた変な事を考えてそうだ。
「これから毎日一人ずつと一緒に過ごして交流を深めよ。」
「「「は?」」」
俺と北沢、桑川さんがこえを合わせる。
「いや、きみまだここに来て一日目じゃん?だから皆とちょっとでも仲良くなれるようにさ。あと見た感じ君歴戦だから皆に戦いのノウハウ教えちゃって。君どうせ大学も就職もする気ないでしょ。」
理にかなっているが無茶苦茶だ。しかも俺以外全員納得してそうな顔だ。的を得ているのは事実なのでそうすることにしよう。
「じゃあ、皆さんよろしくお願いします?」
「よろしく。」
「よろしくぅ~」
「よろしくねぇ」
「……ッス」
こうして琴方での濃い一日が終わった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます