第15話 糖尿病について(真面目なお話です)

 我が家の猫の糖尿病について、書きます。

 言い訳はいたしません。我が家の猫様の場合、私ども下僕の不始末で発見が遅れたのがいけないのです。

 近親相姦の末に産まれた保護猫をもらってきたので、そのような疾患は生じやすいと覚悟が必要で警戒しなければならなかったのに、その警戒が足りなかったのです。


 しかし、糖尿病への誤解を招かないように詳しく書きます。

 生活習慣を改めようが、防げない糖尿病もあるのだということを。

 

 糖尿病には、一型と二型との二つがあります。

 よく知られているのは、二型の生活習慣病を原因とする糖尿病で、こちらの方は、肥満や糖分の取り過ぎをおさえることで予防できるということです。

 それでも成りやすい方と成りにくい方が遺伝で決まっているので、糖尿病の方が全て不摂生の極みと思うのは、間違いです。


 そして、一型の糖尿病。

 今回、我が猫様がり患したのも、こちらになります。

 診てくれている獣医師の話では、猫が糖尿病になった場合、こちらの一型が多いのだそうです。

 この糖尿病は、免疫疾患が原因で、インスリンが体内で分泌しなくなることが原因でり患いたします。

 人間では、若い方で発病する方が多くインスリンを注射してコントロールすることでその病状をおさえるのです。

 こちらの糖尿病は、免疫疾患が原因となりますので、肥満や不摂生をしなくても、り患します。なぜその免疫疾患が起こるかについては、いまだ不明な点が多いです。ですので『糖尿病の患者=不摂生の自業自得』、そう捉えるのは、であり、それは、糖尿病の患者さんに対するとなります。

 ご注意ください。


 猫と人間は、メカニズムが違うのですが、我が家の猫、人間の食べ物はあげておりません。獣医師に一年に一度の健診で、許容範囲でダイエットは不要と言われ、糖尿病になってからの食事量も、実は、全く病気になる前と変化がないのです。

 変わったことと言えば、自動給餌機を止めて、ダラダラと食べないようにしただけ。一ヶ月前に血液検査した時には、まるで異常がなかったのに、数値が爆発したのです。

 

 異様に水を飲むようになり、ご飯を他の猫を押しのけてまで食べたがるようになり、それでもみるみる内に痩せていきました。これは何か変だと、獣医師に相談に行って発覚いたしました。

 その後は、通院による点滴でまず爆発したケトン体の数値を押さえ、数値が収まったら次はインスリンを朝晩家で打って、都度、血糖値の測定となります。

 費用も掛かりますが、猫様に掛けてしまう負担が何より辛いです。


 もし、発症前、半年前に戻れたら、どうするだろう。

 どうしたら、糖尿病の発症を抑えられたのだろう。

 つい、そんなことばかり考えてしまいます。

 現状は変えられないから、今、猫様のために頑張るしかないのですのにね。


 




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猫について語って良いとのことですので ねこ沢ふたよ@書籍発売中 @futayo

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