第13話 ソフィーナ、女侍になる
「ユニバースソードに付与されている魔法の全てをソフィーナに付与してあげる。もらう?それとも要らない?」
「もらいます!」
それで、晴人はユニバースソードの魔法を全てソフィーナに付与したのだった。
晴人は、魔法の全てを付与しても、「ユニバースソード」を持っていないことには全魔法が発動しないことを熟知していた。そこで、
「おい、ミニッツ、ユニバースソードをもう1本くれるように『天』に頼んでくれないか?」
「ええーっ、まさかユニバースソードをプレゼントするのはソフィーナさんなんじゃないでしょうね?」
「いや、ソフィーナだよ。だって、全魔法を付与しちゃったもの。」
「ええーっ、マジですか?」
「マジだよマジ。俺のマジはマジマジ。」
「レディにユニバースソードをあげるだなんて前例がないですよ。そもそもユニバースソードを持っているのは全宇宙でただ一人。唯一無二の大剣豪、晴人さんだけなんですよ!」
「いいじゃねえか、ぐちぐち言わねえで。『天』に相談してくれ、頼むよ。」
「断るに決まっているでしょうが!相手は見目麗しいスタイル抜群のレディなんですよ?分かっているのですか?」
「分かっているぞ。それにブラックドラゴンの鎧と、無限の力を持つ『メビウスの輪』と本質を見抜く『天啓の瞳』までプレゼントしてくれ。そうしないと、ソフィーナを連れて『地球移動魔法』で地球に戻るぞ!」
「分かりましたよ!そこまで言うのなら、父に相談してみますよ。ちょっと待っていてください。説得に時間がかかると思いますよ。」
「・・・。」
「晴人さん、OKだそうです。意外な反応でした。『天』である父が笑っていましたよ、『ホホホ、晴人らしいのお』って。『わしの代わりにそなたが無限の力を持つメビウスの輪と物事の本質を見抜く天啓の瞳とユニバースソードを渡してやればいいだけのことじゃ、ホホホ。」と笑われてしまいましたよ。
「ヤッタじゃん!ミニッツ、お前のこともソフィーナにだけは話さないとな。」
「いいですよ。致し方ありません。」
「じゃあ、ソフィーナに説明するからちょっと待ってくれ。」
「ソフィーナ、さっきさあ、ユニバースソードの全魔法を付与したんだけど、その全魔法を発動するには、宇宙でいちばん強い刀であるユニバースソードっていうのが必要なんだ。その刀と俺が今日、マンションを建ててやっただろう?あれが無限の力を持つ『メビウスの輪』という能力なんだ、それから、物事の本質を見抜く『天啓の瞳』があるんだけど、全部要る?それとも要らない?」
「晴人さん、全部欲しいです。」
「分かった。じゃあ、これは秘密にしておいてくれないかな。全宇宙を司っているのは『天』なんだ。姿はホワイトドラゴンだ。その息子に『ミニッツ』って言う奴がいるんだよ。そのミニッツから無限の力を持つ『メビウスの輪』という能力と物事の本質を見抜く『天啓の瞳』とユニバースソードを今から授かります。いいですか?」
「はい。とっても
「じゃあ、ミニッツに代わるから、話をしてごらん。」
「はじめまして、私はソフィーナと言います。晴人さんと結婚するんです。ミニッツさん、そのお祝いに、無限の力を持つ『メビウスの輪』という能力と物事の本質を見抜く『天啓の瞳』とユニバースソードを私に授けてください。」
「初めまして。ミニッツです。私は『天』の息子です。話は全て晴人さんから聞きました。晴人さんと結婚するんですね。おめでとうございます!では、今からその全てを授けますので、その場に立っていてください。瞳は開いても大丈夫です。では、ユニバースソードをもらうために両腕は、前に差し出しておいてください。では、行きます。」
「はい、よろしくお願いいたします。」
すると、国王の部屋に先ほどよりも色の濃い虹色の光り輝くオーラが現れた。すると、そのオーラはソフィーナの周りをグルグルと回り出し、ソフィーナの頭の中から長い時間をかけて入っていった。」
「ポンッ。」
ソフィーナの両腕にユニバースソードとユニバースソードの脇差が置かれた。
「ソフィーナさん、完了です。無事に終わりました。困ったことがあったら、ミニッツに相談してください。」
「あの、相談があります。」
「早っ!どうしたんですか?」
「ユニバースソードとユニバースソードの脇差はいったいどこに置いておけばいいんですか?」
「ソフィーナさん、何を言っているのですか!置いてちゃ、意味がないでしょう。」
「晴人さんのように、ブラックドラゴンの甲冑を着る必要は今はありませんが、戦争になったら、必ずブラックドラゴンの甲冑を着て下さいよ。今は、取り敢えず女侍の姿になって、腰に日本のユニバースソードを身に付けるのです。晴人さんの真似をして下さい。肌身離さず身に付けないと効果がありませんからね。」
「ありがとうございます。ミニッツさん、女侍の着物をください。できれば3着ほどがいいです。」
「あなた、意外とわがままですね。仕方ありません。両手を出してください。晴人さんとの結婚のお祝いに女侍の着物を5着渡しますから。」
「ポンッ。」
「ミニッツさん、ありがとうございました。」
「ソフィーナさん、刀の使い方は絶対に一人で練習しないで下さい。約束してください。晴人さんと一緒に練習すると約束してください。魔法の使い方も晴人さんと一緒に練習すると約束してください。絶対にひとりでしないでください。もし、約束を破ったら、全てを没収しますからね。それほど危険なものなんですよ。」
「ミニッツさん、私は約束は必ず守ります。晴人さんと二人っきりのときにだけ練習しますから安心してください。」
「では、失礼します。あ~、何だか疲れたなあ~。」
「イヤッター!晴人さんとこれで全部おんなじだわ!」
「ソフィーナ、隣の部屋で女侍の着物に着替えておいで。」
「はい。」
「・・・・・。」
「ソフィーナ、どうしたのかい?
「晴人さん、ドレスなら自分で着られるのですが、着物というのは来たことがないのです。ですから、あのお~、恥ずかしいですけど、晴人さんならいいかなア~って思うんですけど、そのお~・・・。」
「うん。いいよ。俺が着物の着け方を教えてやるよ。スッポンポンにはならないで、下着だけになってね。準備ができたら俺を呼んでいいよ。俺が着物の着け方を教えるから。」
「はい、お願いします。」
「・・・。」
「晴人さん、下着姿になりました。部屋に入ってもいいですよ。」
「うん。・・・。着物はねえこうやって、こうやって、こうやって着けるんだよ。」
晴人は内心、下着姿のソフィーナを見ながら、「すげえ、プロポーション。宇宙一のプロポーションだ。バストも大きいし、すごく形が綺麗だ。それにお尻が大き過ぎず小さすぎず、ヒップアップされていて最高だ。」と鼻の下を伸ばしていた。内心、胸がドキドキし過ぎて、心臓の音がソフィーナに聴かれているのではないかと心配をしていた。
「晴人さん、着物を着ましたよ、どうですか?」
「おおー!超似あうジャン!可愛いし、カッコいいよ!」
「イヤッター!晴人さんに
「晴人さん、ユニバースソードとユニバースソードの脇差はどこにどう挟めばいいのですか?」
「ソフィーナ、ちょっと腰をさわるけど、いいかな?」
「はい。」
「ここにねえ、こうして挟むんだよ。」
「イヤッター!できたわ!晴人さんありがとう!」
そう言うと、ソフィーナはあまりの嬉しさに何も考えず晴人に勢いよく抱き着いていた。すると晴人は、ソフィーナと抱きあったままグルグルと回った。そして、瞳と瞳で真っ直ぐに見つめ合って、笑いあった。晴人は、ソフィーナの胸が自分の胸に当たって心臓が口から飛び出しそうだった。
「アハハハ!ウフフフ!アハハハ!ウフフフ!」
「あっ、大切なことを思い出したよ。今日行った村のことさ。あそこは確か、ボヤッキ男爵の領地だ。」
「ソフィーナ、念話の練習をするよ。『国家警察庁長官の鬼人族のレッドンさん、ソフィーナです。今日、晴人さんとボヤッキ男爵の領地へ視察へ行ったら、農民たちにさつま芋の種芋を配らずに独り占めしていて、農民が貧しい暮らしをしていました。確かめに行って、ボヤッキ男爵を逮捕し、領地を没収してください。その領地は誰に渡すかはお任せします。』と言うんだ。そのときね、ユニバースソードの柄の部分を触りながら『国家警察用長官の鬼人族のレッドンさんに念話!』と口頭で言うか、心の中で言うか2通りあるんだよ。俺が今からパソコンで内容を打つからそれを読み上げてね。」
「晴人さん、大丈夫ですわ。覚えました。」
「えっ、マジで?」
「はい。私のマジはマジマジです。キャハ。」
「じゃあ、失敗してもいいからやってごらんよ。」
「はい。」
「『国家警察用長官の鬼人族のレッドンさんに念話!』あっ、もしもし、国家警察庁長官の鬼人族のレッドンさんですか?」
「はい、そうです。」
「私は、パルナ・パーニャ共和国のソフィーナ第一王女です。今日、晴人国王様とボヤッキ男爵の領地へ視察へ行きましたら、農民たちにさつま芋の種芋を配らずに独り占めしていて、農民が貧しい暮らしをしていました。あまりにも古い家ばかりだったので、晴人国王が3階建てのマンションという建物まで立てたのです。警察官を数名連れて確かめに行って、ボヤッキ男爵を逮捕し、領地を没収してください。その領地は誰に渡すかはお任せします。」
「ソフィーナ第一王女様、重要な情報をありがとうございました。
「おおー!すごいじゃないか、ソフィーナ!自分の言葉で考えをちゃんと伝えているよ。偉いなあ、すごいよ!」
「まあ、そんなにお褒めになると照れてしまいますわ。」
「あっ、そうだ。ソフィーナがこんな姿になったことをセオドア
に説明しなきゃいけないよなあ~。」
と腕組みをして考え込んでいる晴人の姿を、ソフィーナは見つめながら言った。
「晴人さん、私に妙案があります。心配しないで下さい。」
と言った。だが、晴人はソフィーナをこんな姿にしたことを、セオドア
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