第30話
「はぁ?だって、ありえないでしょ?あんたみたいなお荷物。ほんっと使えないしさ〜やっぱ騙したんでしょ?」
「そんなことするわけない」
「キャバクラでしか働けないとか、ほんっと、可哀想だよね〜?無能すぎ?あゆっておかしいもんね」
おかしい…
それは、母親にも言われた。
「…私、この間病院行って…」
「は?」
「検査したら、字が読めないのは私のせいじゃないって」
「なにそれ〜。バカじゃないの?もともと頭悪いからでしょ?頭おかしいってこと。わかる?」
「…私、もしかしたら、読めるようになるかもって、言われた」
「ないない!ありえないでしょーが!」
「本当だよ」
「まじ勘弁して。そんなの診断書の読み間違い。あ、読めないかー」
バカにされた。私はずっと友達だって、思ってたのに…
「…きみこに、契約書とか、書いてもらったりしたけどもう…」
「はは。なにそれ〜。そんなに読めるようになりたいの?」
「…うん」
「なれるわけないから。夢見ちゃって。結婚したとか言ってさー、あんたキャバクラでますます頭おかしくなったんじゃない?はーおかし!学校なんて行けないからねぇ〜働くしか脳がない…」
「こんにちは」
ふっと、誰か私たちの席にやってきた。
…コタローさんだ。なんで?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。