第18話

「浮気してないだろうな、そいつ」


「そんなこと、するとは思わないっすけど、…どうなんすか?」


「さぁな。その女、どんな女だ」


「え、あゆちゃんは、優しいっすね。おいしいってご飯たくさん食べてくれます。あ、片付け得意っす、それから…」


「美人なのか」


「かわいいっす」


「宮本、お前彼女できなかったくせに、どうやって付き合った?」


「あゆちゃんが、お店の前で泣いてたから、話しかけたら、あの、話してて楽しかったっす」


「…宮本から付き合ってくれって話したのか?」


「いや、あゆちゃんが。…俺、そんなこと言えないっすよ、女の子と付き合うのって、わかんないから…」


「付き合ってんだろ?なにしてんだ」


「デートっす」


「そうか。ラブホ行ったか?」


「あ、さーせん!組のとこじゃないとこ行ってしまいました」


「そうか」


兄貴はなんだか嬉しそうだな。


「結婚しないのか?」


「え!いやぁ、そんな。だって、俺…バカなんで…」


「お前1人だと俺は心配なんだがな」


「兄貴…結婚っていいっすか?」


「あぁ」


「嫁は海外にいるのに?」


「そうだな。別に娘もいるからいいじゃねぇか。俺は子供好きだぞ?世話してやるよ」


「え!兄貴が?いやいや、そんな…」


「結婚するなら証人になってやるからよ」


「兄貴、それなんすか?」


「彼女に聞けや」

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