第15話

「あゆちゃん?」


「あれ、おかえりなさい」


早い!嬉しい。

いつの間にかソファーで寝てた。


「寝てたの起こしちゃった」


コタローさんはたくさん袋を持っていた。


「ううん。それなに?」


「お店の余り。余分に朝ごはんと昼ごはんも。今日の夜ご飯のも」


容器に入ってる。


「え!嬉しい!」


「あゆちゃんが、ご飯をあんまり食べてないみたいだったから」


「うん」


「一緒に食べよう」


私のために。

こんなごちそう…嬉しすぎて涙が出ちゃう。


「あゆちゃん?まずい?」


「おいしすぎる。コタローさん大好きすぎる。最高すぎる」


「あ、ありがとう…」


ちょっと照れてる。


「冷蔵庫、さっき見たけど、ビールしかなかった」


「そうかも」


飲み物はペットボトルのお水買ってきてくれてた。


「あゆちゃん。飲み物はビールだけ?」


「…水道の水とか?」


「お茶飲む?」


「うん」


「家帰って取ってこようかな。あったかい飲み物もあるといいよね」


「私も行く!」


「汚い部屋なんだけども…」

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