第6話 〜八属性〜

2人は道無き道を歩き続けていた。どこに何があるのかなんて知らなかった。

地平線の向こうまで続いている草原…2人はいつまで歩き続ければ良いのだろうか。そう思いながら、ただひたすら歩き続けていた。

しかし、2人は楽しくないわけではなかった。

神と人間は、それぞれの話しで盛り上がっていたのだ。神様は俺に話しかける


「ハヤトの服って、ダサくない…?」


唐突にそんなことを言われてしまった。とても傷ついた。服全体が緑色で、大きく十字架となっているこの服がセンスないと。

ジーパンも黒緑のような色をしている。

おっと、勘違いしないでくれ。服の緑色は、髪の変化とは全く関係がないから。

そして俺は堂々と言う


「ダサくないです」


何故か気まずい空気になってしまった。そんな中で俺は質問をした。


「そういえば、神様って休みとかないのですか?」


俺は尋ねた。神は言う。


「そんなこともないけどね。神は私1人ってことでもなくて、神全員で協力し合っていたから。でも、その中でも雰囲気が別格の神はいたわね」


別格の神?俺はその言葉に興味を示した。そして問いただす。


「その話に興味があるのですが…どのような神なのでしょうか」


神は説明する。


「四元素って知ってるでしょ?[火]、[水]、[風]、そして[地]。それらの元素には、それぞれ担当の神がいるの。そこから、火や水の神が、新たに4人の神[光]、[闇]、[雷]、[氷]を作り出したの。この8人が、神の中でも別格の存在。まぁ、四元素と他の神との間にはそれなりに大きい差があるのだけどね」


え?この人別格の方の神だったの?とか思いながら俺は問いただす。


「なるほど。つまりこの世界にはその8つの魔法属性が存在するってことであってる?」

「間違いではないけれど、この世界の人達が全ての魔法属性を使用出来るってわけではないの。地属性に関しては未だに使用された人物はいなかったわ。光属性は今まででほんの数人程度。闇属性は、ほとんどが魔界国家の方に適正があったから、魔界の方と、ほんの少しの人だけだったと思うわ」

「他の5つの属性は案外簡単に使用出来るってこと?」


女神は頷いた。

つまりこの世界のほとんどは、[火]、[水]、[風]、[雷]、[氷]で出来ているらしい。

女神は続けて話す。


「でも、この世界の全てがそれで出来ているわけではないわ。色々な種族が、属性についての研究をして、[派生属性]を作っていたりするの。確か妖精が、風魔法を派生させて花魔法を作っていたと思う」

「なるほど。話していただきありがとうございました」


俺はますますこの世界のことについて興味がわいた。

もっと色々なことを知りたい。そんなことでも言いそうな顔をしている自分がいる。

アオイはそんな様子を見て微笑した。

そんなことを話していると、地平線の奥に何かが見えた。

人工的に作られた壁のようなものがそびえ立っているのを見ると、おそらく村、もしくは町だった。

俺は言う。


「あれは、町ですかね…」


神は走り出した、そしてハヤトの方を向いて言う。


「きっとそうね!行こ、ハヤト!」


少年はまた少女について行く。

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