第146話:真綾の下着レクチャー
先生の引率で先輩たち、それにレイちゃんと、下着屋さんへ。
来てみて、テンション上がっちゃったのか。
やらかしちゃった?
「真綾ちゃん……すっごく詳しい、のね?」
レイちゃんに言われて、はっ、と、する。
「あ、いや、その、えっと、ネットで調べただけ、だけどね」
「それでも、すごいなぁ」
「そっか、な?」
レイちゃんとふたり、喋ってたら、先生が横から。
「勉強もそれくらい熱心に、って、真綾ちゃんって成績良かったんだっけ」
「あ、はい、まぁ、それなりには……」
なんたって、男子で一番!
とは、言わないけど。
「そう言えば、男子で一番だもんな、真綾は」
あ。
おさげ子先輩に言われてしまいましたが。
「おぉ! すげぇなっ!」
いやいや、金髪先輩や。
「男子ひとりなんだから当たり前だろちょっと考えればわかるだろ」
はい、ぱっつん先輩のおっしゃる通り。
本題から逸れまくっているので、軌道修正。
本来の目的へ、と。
「そ、それより、レイちゃんの下着探そうよ。レイちゃんどんなのが良い?」
「うーん、こんなにたくさんあると、どれが良いのかわかんないなぁ、真綾ちゃん、何かおススメ、ある?」
「そぅねぇ……ちょっとくるっと見て回ろうか」
「うんうん」
と、言う事で。
お店に展示されている下着をひと通り。
「うーん、ショーツとセットになってるのが多いのね……」
「そうねぇ、ブラ単品のもあるけど、ショーツセットも多いね」
「このショーツだと、ねぇ……」
そうなのよね。
セットのショーツって、もちろん女性用の普通のレングスだから。
あたしたちだと、ちょっと小さすぎて、色々と問題が。
「値段にもよるけど、セットでショーツだけ使わないのもアリかな?」
「なんかもったいないから、やっぱりブラだけの方がいいかな?」
気持ちは、わかる。
そういえば。
「レイちゃんの学校は私服通学だし、下着の指定とかも特に無いんだよね?」
「うん。めちゃくちゃ派手とか奇抜なのはさすがにダメだけど」
「いいなぁ」
うちの学校は、白限定だしなぁ。
まぁ、下着チェックとかは無いので、淡い色で目立たなければ大丈夫って話もある、けど。
などなど、とりあえず、ひと通り、見てまわっていると。
「うわぁ、これは……」
うん。
さすがに、これは。
かなりオトナな女性向けの、かなりハイソな。
「値段もかなりするね」
「ブラ単品で二万とか三万って……」
「あはは。ここはもっとオトナになってから、だね」
「そうだねぇ、デザイン的にも、学生のわたしたちには無理ね」
とか、見ていたら。
「大人でも無理よ、こんなの……」
オトナのハズの、先生が。
いや、見た目は幼女なんだけど。
一応、年齢的には、オトナの、ハズ。
「安月給のわたしには、無理無理」
などと、嘆いておられます。
なので。
デザイン的にも、お値段的にも、お手頃なコーナーへ戻って。
「どれか、気になるの、あった?」
レイちゃんに訊いてみる。
「うーん、どれも可愛くて、どれも同じように見えちゃうんだけど……」
「あはは。だよね、みんなカワイイ子ばっかりだよね」
「ちょっと気になったんだけど……」
「ん?」
何かしら?
「この『脇高』って、何かな? これが書いてあるのがわりと多いみたいなんだけど」
「あぁ、これは、ね」
ちょうど目の前の脇高のブラを手に。
「ブラのベルト部分、脇から背中に回す帯状の部分が、広くなってて、この骨みたいなパーツが長めなの」
「それで脇高ってこと?」
「うん。この骨みたいなパーツで
「ふむふむ」
「ふむふむ」
「ふむふむ」
「ふむふむ」
「むふふ、真綾、ほんとに詳しいんだな」
「ええ、本当に、わたしたち店員の出番もなさそうですね」
!?
先輩たちと先生はともかく。
もうひとり、居る!?
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