第75話 日常

 いつものように事務所に顔を出すと、「 猟、いったい何をしたの 」


 銀行の支店長と頭取が来られていた、警視庁から3億円、俺の普通口座に振り込まれたらしい、これまでと合わせると、3ヶ月で4億円近く稼いだ、、、冗談にもほどがある。

「 1,2,3、、8っ ゼロが8個あった 」TELで確認、鬼の盗伐料金5m以上は金額が跳ね上がるらしい。


 政府系ファンド、外資系、投資の説明があった、考えておくと答えただけ。


 頭によからぬ事が思い浮かんだ、古武術道場の門下生で、株で大当たりした奴がいた、前世と同じ展開ではないのだが、オリンピックの開催地、競技場の完成のニュース、宇宙探査のニュース、来年一部に上場する企業などの情報や、死ぬ前は西暦2024年だったのに、この世界では2000年、24年後の展開をある程度知っているわけである、同門で自称投資家と称していた奴がいたため、確実これから株価が上がる、株分けする企業がいくつか思い当たる。


 真剣に考えてもいいかもしれない。

「 猟、よからぬことを考えている顔ね 」す、するどい。


「 お金があるから、女性に手を出すとか、囲うとか、そんなことしたら許さないから 」


「 お、俺 高校生だけど 」


「 私達は、良く知っているし、散々みてきたのよ、男はお金を持つと、女性に走る傾向があるから 」 どうしてお袋だけでなく、弁護士事務所の方からも言われなければならないのだろう。


「 先生、しっかり監視がひつようですね 」

一応仕事をして正当な報酬をもらったら、居心地最悪、睨まれないといけないのだろう。


 鬼との対決、魑魅魍魎との対決、変態本田と松村、幼馴染とのやもうえない付き合い、憑き物祓いの儀、陽子との幸せいっぱいの高校生にふさわしいお付き合い、充実した日々を送っていたら、高校3年になっていた。


 この世界に転生してマル2年である、35歳で転生してしてきたので、高校3年生、もうすぐ18歳になるけれど、精神年齢は37歳である。

 野郎どもとは一味も二味も違う、立派な高校でありたいと心を新たに登校。


 高校3年でも陽子と同じクラスに成れなかった、最悪というか、本田と松村とは同じクラス、生まれた年、病院、幼稚園、小学校、中学、高校3年間一緒、俺は呪われているのだろうか、生まれたときは純情無垢だったはずの二人は、犯罪者予備軍と表現してもおかしくないほどの、スケベで変態に成長、俺にそれが移ったら大変である。


「 よう、今年もいっしょだなぁ 」ハイタッチ。

「 今年は彼女をつくり、高校生活を有終の美を飾るんだぁ 」二人は現実から遠ざかるような誓いを立てている。

「 毎年同じ事いってないか 」

「 うるへぇ 、今年こそはだからなっ 」


 親父からの手紙、自宅のポストに、親父からの手紙が入っていた、外資系の建築会社に就職、カンボジアとベトナムの間に、ごっつい橋をかける、国家プロジェクトの現場監督をやっている、流石親父なんかすげぇー。


 20歳年下の女子大生と同棲ぃ!!!、女には気おつけろ、良い女を見極めろ、などなどと書いてある、おやじぃ 自分の事じゃないかと思うけど。


遊びに来い! 彼女の友達を紹介してもらえるらしい、外国人の彼女かぁ、えへへへへ、行こうかなぁ。


 外国の美女、女子大生 「 えへへへへへ 」顔が緩んでしまってどうしようもねぇ

そうだ、手紙書かなきゃ、日本語が話せて、美人で巨乳、希望なんてね。


 リビングのソファーに座って読んでいた、俺の背後でお袋が仁王立ち状態。

メッチャビビった。

「 へ、へ、変な事なんて考えてないからなぁ 」

「 変な事って、どんな事 」

ひぃえーーーーっ!



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