第72話 8m級鬼 2

 8m 級の鬼に誘発されたのか、4m 級、3m 級が周辺区域から現れて、被害がさらに広がっている。


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 現地に近づくと、指示が入ってきた、服部さんと組んで、3m 級の盗伐指示を受ける、他の鬼が近づいてきた場合、盗伐はあきらめて逃げろ、超犯罪科の鬼斬は、固まって行動、5m 級に狙いを絞り、1匹ずつ減らす作戦で動いている。

 現状8m級については、データ収集のみ。

 服部さんと合流、渋滞で服部さんの車は、近づけなくなってしまっていた。

 野次馬根性で集まり邪魔をして死にたいだけなのか。


 俺のバトルスーツはみようによってはライダースーツであるが、後ろに忍者を乗せて、走りたくはなかった、単車乗りというイメージじゃない。


 ギューって抱き着いてくれている、ぬくもりを感じる、陽子のような、お乳の感触がわからない、テンション上がらず。


 唯一の救いとして、鬼は単独で暴れているという状況、1匹ずつ減らす。

 3m級発見、逃げ惑う人々を、腕と足で蹴散らし暴れている、何がしたいのかさっぱりわからない。


 ドレイクを急停車、枝垂桜と紅桜を手に鬼に向かって走る、3m級と言っても、袈裟懸けに斬れるとは思えない、筋肉の塊の化け物、首やアキレス腱、延髄などを狙い、力をそぐ。


「 私が囮に、隙を観てたおして! 」鬼は目の前をチラチラする服部さんを捕まえようと追いかける、隙だらけだ、頭に枝垂桜を突き刺した。


 助かったとわかった人たちは、何故か俺達に手を合わせ拝みだした


「 鬼は他にもいます、ここから離れて! 」


 腰が抜けて動けない人多数、構っていられない、連絡だけ入れて、次の指示場所に移動。

 3m級を2匹狩ったところで、日が変わる、指揮車両が待機している場所に移動、3時間以上の移動と鬼との対決、くたくたである。


 打ち合わせに出もしないで、簡易ベットに潜り込んだ。

 眼が覚めてから、指揮車両の中に、コーヒーをすすりながら状況の報告を受けている。

 このコーヒー美味い。


 超犯罪科の鬼斬、たった13人しかいないとわかった、男性3人、女性10人だけ、しかも4人が怪我。

 一般から参加したのは俺を含めて4人、すでに2人は怪我で戦える状態ではない。

 朝の時点て残っている鬼は、8m級1匹、5m級2匹、戦闘可能な鬼斬は応援の4人をいれて、たったの15人。


 鬼も疲れたのか休んでいる。

 5m級2匹が残っているのは、この2匹一緒に行動していて、手が出せない、8m級は目処が立たずと言ったところ。

 未成年であることを理由に俺は、不参加を命じられた。


 テレビのニュース、専門家と名乗る人が、過去歴大学の所業を非難、数日前までは世紀の大発見などと騒いでいた奴らである、警察の対応などを非難、行政を非難していた、そんな暇があるのなら、鬼を何とかすることを考えろと言いたい。


 外交ルートを通じで、イギリスのヘルシング機関や他の国にも、応援要請をしているが、8m級と戦える鬼斬となると、出してくれそうもない。


 一晩あけると、現場周辺から人影が消えている、地域封鎖はなんとかなったようだ。

 10人鬼斬達は、死を覚悟したような顔で、出陣していった。


 無線誘導ドローン、戦車や装甲車で、鬼の注意を惹き、隙をみて鬼斬が斬り込む作戦である。

 2匹の5m級鬼の距離は500mほど、時速100Km以上で走るのを確認しているので、離れているとは言えない距離である。


 別々の場所から、戦車砲を打ち込む、鬼はそれぞれ攻撃された方向に向かう、鬼斬は5m級1匹に集中。

 作戦は成功したと思われた、10k以上離れていた、8m級が現れた、鬼の拳が鬼斬を捕らえる、刀で拳を受ける、刀が折れた、そして鬼斬の体がトマトを踏みつけたように、グシャーってつぶれた。


 指揮車両のモニターで、スローモーションの再生のような感覚でそれを凝視。

 放心状態になった鬼斬達を足で踏みつぶした、「 撤退! 撤退! 」

 1時間ほど前に生きていた人が、3人も肉片のようになり潰された。

 衝撃的な映像をみてしまった。

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