第55話 男の鬼斬り

「 ねぇ、みてないでしょうね 」

「 何を 」

「 それは、まぁ、お乳とかぁ 」

「 見てません 」

「 ほんとうね 」


「 はい、乳首だけでした、お乳はありませんでした 」ブーーーッ 服部さんコーヒー噴水。

「 そ、そ、それを観たというのよぉーーーっ! 」式車両にいた女性たちはプルプル震えながら笑いをこらえていた。


「 女は、お乳だけだとか思っていたら、斬るわよ 」眼が座っている。



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55. 男の鬼斬り

それより、服を着た服部さんの胸、メッチャ出っ張っているわけだ、偽造して、男心を弄ぶって犯罪じゃないのだろうか、警察の車両の中にいるのだ、誰か逮捕しろよ。


偽造胸だと知っているのに、ついつい目線が胸に、スゲー悔しい、純真無垢な男心をもてあそばれている。

俺は偽装したお乳に惑わされるような安い男ではないはず、じーーっ 違いがわからん。


 式車両にバトルスーツを装着して、ハリウッドの映画スターでもこれ程のイケメンはいない、そう思える、超絶イケメン、体はマッチョな男が入ってきた、ぴちっと体にフィットしたスーツ、股の所に牛乳瓶の形が浮き上がっている、男の俺でものけぞるほどの存在感。

この人鬼斬りなのにデカイ、霊能力に目覚めたら何の成長が遅くなるはずなのに、瞑想したくなってきた。


同級生の垣田や栗林、全裸の鬼、お袋に小さいときのままと言われてから、それまで気にしてなかったのに、やたら気になって仕方がない。


肩に乗っているのは、どうみても モグラ? 小さい。


「 君が、神々廻君かぁ 」


いきなり、男の敵みたいな奴に話しかけられたら、引いてしまう。


「 あぁ、失礼、俺は前田、戦国大名前田家、直系の子孫、超犯罪科3課に所属している鬼斬、27歳 」


「 僕の鬼斬、モグリンだ 」


膝の上、片足ずつ座っている童姿の枝垂桜と紅桜を紹介する。

前田さん、ガン観、二人は俺の背中側に隠れた。


「 か、か、かわぃぃ 」

「 ロリですか 」

「 もちろんだとも、幼女はいいぞ 」堂々と肯定するのかこの男。


「 幼女、女児はいいぞぉ、素直、穢れが無い、女は歳食うと、口うるさい化け物にかわるからなあ、俺は女児一筋だ! 」笑顔で堂々と主張した。

近づきたくねぇ。


指揮車両にいる女性達が睨みつけているような気がする。

2人を腕の中に戻した、何かされたら取り返しがつかない。


「 あっ、あぁーーっ 何処に隠したぁ 」


服部さんドン引きしている、指揮車両の女性達も。


「 近くにいたから、急いで駆けつけてきたけど、終わったみたいだね 」


ガシって手を握られた、「 男の鬼斬ってなぜか超犯罪科には少なくてねぇ、仲間がほしかったんだ、本当の兄貴だと思ってなんでも相談してほしい 」目がキラキラ、歯がピカッ

鳥肌が立ったわ。


「 は、はい、よろしくお願いします 」


「 そういうことで、飯食いに行こうかぁ 」

「 この後約束があります、途中でホッポリだして駆けつけてきましたので 」


「 先輩の誘いを断るっていうの 」

「 はい 」ズルってなっている。


「 すみません、鬼の画像あれば、研究したいので貸し出してもらえませんか 」

PC付で貸してもらった、超極秘、回覧禁止 などのシールまでついている。


「 コピー禁止ですから、そのケース事、返却下さい 」


式車両を出ると服部さんもついてきた。

単車のサイドバックにパソコンのケースを収納。

服部さんが横から覗いている、「 ライダースーツしか入ってないじゃない 」

そんなことはない、パンツとか、パンツとかライダースーツとか、着替えが入っているのだ。


「 超犯罪科最弱の鬼斬、逃げるのと隠れるのが、得意技、相手にしないほうがいいわよ 」


服部さんは、レンジローバーに、俺は単車に、もう一台横にポルシェが止まっていた。


陽子に、仕事かたづいたので、直接自宅に帰るとメール、それを覗き込む服部さん。


「 きもぉーーっ!  いきなり女子の写真! 」陽子に強制されたとは言えない。

「 キモイって言われた。。。 」

「 そんな女じゃなくて、私にしなさいよ、平気で二股しているのね 」


「 二股? 」

「 その子と私 」

「 はぁーーっ 」

「 見ておいて責任とりなさいよ 」


逃げた、ドレイクを緊急発進させて、一直線。

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