第54話 OFFICEビルに鬼

スカートがめくりあがるという怪奇現象も忘れかけていたころ、古典の授業、意味不明の眠りの呪文が書かれた本を読みながら、机の間を練り歩く妖怪ババア、眠たくて眠たくて、外をボート眺める。


教科書やノートが気付いたら涎まみれなんてことになったら大変である、すでに、数ページ引っ付いてしまっている、太ももをつねって眠気に耐える。


3つ目のカラスと眼があった、空を旋回している、馬鹿野郎ヤメロ、こいつだけはダメだ、古典の先生は妖怪ババアなのだ。


俺の席の横に教科書を読みながら歩いてきた、壁をすり抜けて、三つ目のカラスが教室に侵入、体ごと向きを変えた、背中側で、強烈な上昇気流の発生を感じる。


「 ひぇぇーーっ! 」


エズいている野郎がいる。

後ろの席にいた野郎ども、救われた俺達まで犠牲者を増やそうと、どんなだったか説明を始める。

ブチギレル妖怪ババア、阿鼻叫喚。


「 神々廻君、いま、体ごと、向きを変えましたね 」犠牲者にされそうだ。

女子がクスクス笑っている。

見る側にも選ぶ権利があるのだ。


素晴らしい仕事をしてもらうためには、俺の好みを妖怪さんに覚えてもらう必要性を強く感じる。

会話が成立するのだろうか。。。


 裏庭で二人っきり、のお弁当タイム。


 陽子大笑い

「 俺の机の横にきたときだぜ、場所が悪いよ 」

「 ほどくんじゃなかったかもね 」

「 でもね、猟君が喜ぶからと思って妖怪さんは頑張っているって事は、スカートをめくらなくても良いって理解してもらわないとね 」


ちょっと心が痛い、俺の希望を教えられないかと考えていた、陽子とか三田村先生とか幸田保険医なんてね。


 大槻神社で憑き喪祓いの儀のバイト、刀を振るう事もなく終了し、夕食に混ぜてもらっている、TELが入る、「 すいません、鬼がでました、失礼します 」


愛車ドレイクで、現場に急行、超犯罪科の鬼斬も向かっているが、俺のほうが早く着きそうだ、オペレータから直接、通る道についての指示が入る。


「 114号線を真っすぐに進んで下さい、 確認されている鬼は 2匹、3m級と4m級です、服部さんが間もなく到着します 」


OFFICEビルのエントランスフォール付近で 2匹の鬼が暴れている、服部さんが引き付けて、被害が及ばないように動いている、2匹の鬼から、猛攻を受け、素早い動きでかわしている。


「 加勢します! 大きいほうから! 」服部さんは 3m級に攻撃し距離を取る、3m級が追いかける、それに気をとられている4m級の延髄を斬る。


4m級の背中をジャンプ台にして、3m 級の頭に、振り下ろす、頭が半分に割れて倒れる。

2匹とも雌だった、消滅するまでのほんの一瞬、ガン観、人と全く同じ構造ではないかと思ったわけだ。


「 服部さん、大丈夫ですか 」俺もだが、着替えている余裕はなかった、服部さんも同じだったようだ、忍者装束ではなく、普段着だったのかも。


服はボロボロ、パンティ1枚つけているような状態、「 んっ 」超巨乳のはずが。。。乳首しか見当たらないような。。。。。


そこは、紳士的に、ボロボロになってはいるがライダースーツのジャケットをそっと肩にかける。


鬼と戦うと服が引き裂けてしまう現象が頻繁に発生する、アニメのように大切な部分だけは引き裂けないという設定でもない限り、俺の国家機密が露見してしまう可能性がある、ヤバイ!


パトカー、消防車などが、どんどんやって来る。

俺達は式車両に、「 私が到着したとき、鬼は人を食べていました 」


服部さん以外にも忍者がいた、紙袋を持ってきたような、なんかイメージがずれる。


ちゃんと服を着て前に座っている服部さん、お乳がドーーンとある。


もしかして偽造しているのだろうか。

偽装しているのなら許せない気がする、純真無垢な男子高校を惑わすなんて犯罪だ!


式車両の中にいる女性から、熱いコーヒーを受け取りちびちび。


「 ねぇ、みてないでしょうね 」

「 何を 」

「 それは、まぁ、お乳とかぁ 」

「 見てません 」

「 ほんとうね 」


「 はい、乳首だけでした、お乳はありませんでした 」ブーーーッ 服部さんコーヒー噴水。

「 そ、そ、それを観たというのよぉーーーっ! 」式車両にいた女性たちはプルプル震えながら笑いをこらえていた。


「 女は、お乳だけだとか思っていたら、斬るわよ 」眼が座っている。


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