第52話 妖怪を助ける
2往復メ、垣田も一緒、ゴミはもう一往復しないといけない、どれだけ拾った。
また、イラってきた、藤枝も陽子も2袋もっている、垣田は1袋だけ、4つ持てとは言わないが、こいつ気づいたら蹴り飛ばしているかもしれない。
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52. 妖怪を助ける
ゴミ袋を持って焼却炉の所に戻ると、うずくまっている野郎が4人、その周りに人だかり。
「 どうしたんだぁ 」教師までいた。
野郎どもは、藤枝を指さして、藤枝にやられたと言い張った。
藤枝は俺がやったと、男たちは俺に会ったのは初めてだと言い張る。
藤枝は教師に連れていかれそうになって、わめいている。
「 垣田君、ちゃんと説明してぇーーっ! 」
俺は無言で垣田を睨めつける。
「 ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、僕は先輩達、たち、たち、ともめていたら、ふ、ふ、藤枝さんが、助けてくれました 」
藤枝は、垣田が話し終えるかどうかのタイミングで、蹴りをいれた。
うずくまって、呻き声を出している。
「 ち、ち、違うんです、今のは、ちがうんです! 」
藤枝と、先輩達と垣田はつれていかれた。
ゴミを焼却炉に投げ入れる、「 後いちおうふくだね 」陽子が俺の腕に両手を絡める。
翌日、藤枝の席が俺の隣だと気づいた。
藤枝にものすごい目で睨みつけられている
「 大槻さん! どうしてひっつくのよ、殴って、踏みつけて、蹴飛ばすくらいしなさいよ、私だったら、捨てているわよ 」
「 藤枝、男と付き合ったこともないだろう 」
「 な、ないけど 」
「 まっ、その性格だと誰もちかづかんわなぁ 」
「 可哀そうな女とかおもってないわねぇ 」
「 すっごく思っている 」
「 くっ 」
「 大槻さん、殴って、殴りなさい 」
クラスメートがひそひそ、「 3年の先輩4人を再起不能にしたらしいぜ 」
藤枝の顔が鬼に変わった。
放課後、少し気になった事があり、焼却炉の裏側に、陽子もついて来る、タコ糸にぐるぐる巻きになった、黒い物が、木の枝からぶら下がっている。
「 妖気が出ているような 」
「 見えるのか 」
「 うっすらと 」
「 眼が3つある、カラスみたいな感じかなぁ 」
糸をほどこうとしたが、絡まってほどけないし、引っ張ってもきれない。
「 ご主人様、霊糸です 」
「 霊糸 」
「 霊気で編んだ糸です 」
「 お前、なんか悪さしたのか 」3つの眼をみると悲しそうな感じだ。
「 紅桜 」刀をみたとたん、3つの眼から、多量の涙があふれ出る、妖怪でも泣いてチビルと知った。
こいつ妖怪なのにヘタレだぁ、なんとなく仲間意識が芽生えたりする。
「 動いたら、斬れるぞ 」俺の言葉がわかるのか、そいつは固まった。
紅桜の刀身が触れるだけで、霊糸はプチプチ斬れる。
「 悪さするなよ 」木の枝にのせてやる。
「 妖怪にも優しくしているの 」
「 俺が何かされたわけでもないし、困っているようだったし、敵対すれば容赦しないけどね 」
生徒指導室数人の教師に囲まれているのは藤枝である。
「 幾らなんでもやりすぎ、3年男子4人をフルボッコ、泣かすわちびらせるわ 」
「 私じゃありません! 」
「 やられた本人達が証言しているんだ、嘘はダメだぞ 」
「 先生どうしてそんなに離れて、入口で話をするのですか 」
「 三田村先生何か言って下さい 」
「 ねぇねぇ、男子ボロボロにするなんて気持ちよかったぁ 」
「 三田村先生 」
隣の席、超巨乳、背が低くぽっちゃり系のJK、藤枝がねちねちと俺に話しかけて来る。
学年主任と教頭が逃げ腰で話をした、廊下を歩いていると、男子が端によけて道をあけてくれる、食堂で席を探していると、3年男子が慌てて、席を譲ってくれたらしい。
「 私はか弱いJKなのよ! 」
「 男に全く縁がないJKだろ 」
「 くぅーーっ 覚えてなさい 」どこかの悪役みたいなセリフ
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