第50話 服部さんと飯を食う

「 あの二人がなぁ 」

結局、陽子を誘う事も音野海水浴場に行くことも約束させられてしまった。


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50.

警視庁超犯罪課から支給されている携帯に連絡があり、近所の幼馴染たちとはファミレスを出た所で別れ、警察署のほうに。


この車もしかして、見た事があるようなレンジローバーが駐車場にとめてあった。

「 神々廻君 」どえらい美女がいた。


「 服部さん? 」

「  どんな反応よ 」

「 何時もマスクで隠れていて、顔見たの初めてですけど 」

スゲー美人それに巨乳、スゲーえぇ! 顔が緩みそうだ、あれ? 忍者装束のとき、胸の膨らみなんてなかった気がする、これほどでかい物が、どうなっているのだろう。


どうやら服部さんも呼び出されたようだ、妖刀について話が聞きたいと書いてあったからか。


超犯罪課の鬼斬り真田さんの後ろについて、歩いている。

この人のスッポンポン見た事ある、思い出しただけで、どうして顔が熱くなってくるのだろう、なんか恥ずかしい。

エレベーターに乗り込む、真田さんが、カードを差し込むと、液晶パネルに数字が浮かび上がる、-25を打ち込む。

「 んっ、もしかして地下25階ですか 」

「 そうよ、霊的な物の保管庫があるの 」

「 この建物に地価があるのは秘密だから言わないで、エレベーターでマイナスを打ち込むのも機密事項だからね 」


地下の秘密基地、スゲー期待したのに、地下25階扉が開くと金庫のような扉。

霊的な品物の保管庫だった。


鬼斬りの福島さんが、厳重にお札が巻かれた木箱を持ってきた。

真田さんと福島さんが机を挟んで正面に、栗田公園で裸の二人とであった、警察官なのに

とってもエッチな体だった、ビジネススーツを着てすました顔、ギャップが半端ねぇ。


「 どうしたの赤い顔して 」

「 なんでもないです 」 恥ずかしい。


妖刀の名前は 『 バッタ斬り 』 という曰く付きの刀だった、何度も同じ事を聞かれた。

「 斬ったの? 」

「 はい 」

「 信じられない、妖刀を斬るなんて 」


超犯罪課での要件が終わる。

「 ちょっと付き合って 」


強引に、車に乗せられて移動中。

俺って忍者の服部さん、普段着を着ていると巨乳の美人女子大生である、車の中フタリッキリ、緊張してきた。


赤信号で止まった交差点、横断歩道を歩いている数人の男ドモ、どこかで見た顔だった。

俺に気付いたのか車の前で立ち止まり棒立ち。

さっさと渡らないから信号が変わってしまった。

クラクションを鳴らされ我に返ったような、慌てて歩道にもどった。

なんか嫌な予感がする。


レストランへ直行、フランス料理のフルコースを食べながら、妖刀についての詳しい話を聞いた。


服部さんは、考古学を専攻して、古墳からや遺跡の出土品について勉強しているということだった。 イメージに合わない。


普通の服をきていると、スゲーお乳がデケェ、忍者装束ではかすかな出っ張りさえもなかったような? あれ記憶違いなのか? さりげなくチェックしている自信ならあるのだが。


すっかり日が落ちて暗くなった、単車が止めてある警視庁のビルまで送ってもらった。


「 飯うまかったぁ 」

「 女子大生と食事、わるくねぇ 」顔がにやけてどうしようもないわ。

ヘルメットは良い、にやけた顔で単車に乗っていても大丈夫。

嫌な予感の事はすっかりわすれていた。


俺ん家の前、「 神々廻君! 」陽子が走ってきてしがみついて、泣きべそをかいている。

何人もの友達から、俺が美女と車でデートしているという連絡があったらしい。

誰だ! 許さん!


「 ずっと待っていたのか 」スゲー罪悪感半端ねぇ、美女と美味し飯くって満足していた。

「 一緒にいたのは鬼斬りだ 」

「 送るよ、乗って 」

「 何にも言わないの 」

「 俺を信じろ、それしかないな 」

「 うん 」

「 この周辺に鬼斬は二人しかいない、彼女と俺だ、それ以上は話す気ないから 」

「 うん、ごめんなさい 」

陽子って焼きもち焼きみたいだ、可愛いじゃねぇか。


とっさに誘ってしまった、近所の連中と毎年海に行っている、一緒にこないかと。

「 いいの? 」

「 近所の女子もいるから、陽子もいてほしい 」

緊張で声が震えてしまったが、我ながら素晴らしい。

童達にヘタレじゃねぇって自慢するんだ。


送っていくよ、さりげなく背中に陽子のぬくもりを感じるのだよ、単車は素晴らしい。


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