第42話 霊光寺からの依頼

 大槻神社、陽子のお母さんから、仕事の依頼というか紹介が直接あった。

陽子のお母さんは、霊光寺という尼寺で退魔の修行をされたそうだ、神社の巫女が尼寺で、突っ込みたい所があるが我慢。


頭髪、剃るのだろうか、剃っていたのだろうか、毛がないとどんな感じになるのだろう、メッチャ気になる。


 霊光寺は女性限定で、憑き物を祓うお寺、1年半ほど、お祓いできずに、霊光寺で寝たっきり、命も危険な状態、診るだけでもとお願いされた。


「 人の体の中に入っている喪は斬れませんよ 」


陽子のお母さんも困っている様子、鬼斬と知り合い、師匠に頭を下げらたら断りきれないという事情があるようだ。


「 叔母さんは、お寺で修行されたのですか 」神社の巫女さんがお寺で修行?

「 退魔業なんて、神社もお寺もあまり変わらないのよ、霊力を纏って殴り倒すのが基本だし 」


殴り倒す? イメージが違う気がする。

なんか、想像してしまった。


「 もしかして、坊主になるのですか 」


「 神々廻君変な事創造したでしょう 」


叔母さんの目つきが鋭なった、周りの気温が下がった気がする。


「 ちょっと 聞いてみただけす 」


冷や汗がでたわ、お袋も恐ろしいが、陽子のお母さんも同じかも。


ついでと言っては申し訳ないが、ドレイクで遠乗りしたいという欲望も満足できるので、夏休み入ってから、受ける事にさせてもらった。

陽子から魯迅坂で退魔業を団体で実施したとき、霊光寺の退魔僧も参加していたと聞いたような気がしないでもない。

退魔業を生業としている団体も案外あるのだなぁなんて思ったりもした。


予定を確認、「 えっ 」

陽子は付いてくる気だった


「 尼寺なのよ、一人で行かせられるわけないじゃない 」


一緒に話を聞いていた、神主さん、「 陽子! 外出禁止! 」だそうだ。


「 俺単車だよ 」

「 どうしてよ 」無視されている


「 鬼がもしも現れた時の足を常に確保しておく必要があるからだよ 」


「 そのとおり、邪魔してはならない! 」神主さんは俺の味方である。


「 そうだ、いいこと思いついた、夏休みの間尼寺で修行しなさい 」

「 わかっているとは思うけど、坊主頭? ね 」陽子は姿を消した。


「 尼寺の修行の様子見学させてもらったら 」

「 女だけだし、すっごく開放的なのよ 」


ごっくん。 横にいた神主さんが唾を飲む音だった。

メッチャ 奥さんに睨まれている、背筋を伸ばして横を向いている、お祓いの儀式のときは、神装束を着てカックいいのになぁ。

詳しく、具体的になんて聞かなくて良かった。


叔母さんの話が終わった後、陽子の部屋で一緒に試験勉強、今日大槻神社に来ているのは、憑き物祓いのバイトではない、建前は試験勉強を一緒にという崇高な理由があるのだ。

俺的には陽子と一緒にいられたら、建前なんてどうでも良い。


超気合入れて、試験勉強を始めた。。。。

なんでだぁーーーっ!

前世で35年もかけて、頭の中まで筋肉に鍛え上げた影響なのか?

カックイク陽子に教える予定が。。。

陽子+二人の女児に教えてもらっている、男としての矜持がぁ。


「 ご主人様、もう5回以上はここ教えたです 」

「 いい加減理解してほしいです 」

陽子の前で女児に暴露されてしまった。


「 剣精様は勉強もできるのですね 」眼をキラキラさせて感激しているし。

「 一緒に授業を受けているから普通にわかるです 」

引きこもりになりそうだ。


教えてもらうなら、女児は論外、陽子以外の女子高生を希望! 陽子には俺が教えたい。


ラノベでもアニメでも転生者ともなれば、ルックスはGood、頭も良く、何は大きいと決まっている、それに使い魔とかから 「 ご主人様 しゅごい 」なんて言われるはず、はぁ~っ 現実は世知辛い。


とうとう期末テストが始まってしまった。

精神を鍛えなければ、精神的にボロボロである。


「 ご主人様、その解答では不十分です 」

「 そこは、こう回答するです 」

カンニングじゃないよなぁ、不正してないよなぁ、脳内で会話しているだけだし。

精神的にズタボロになった試験勉強ってなんだったのだろう。

剣聖である、女児二人によって完璧な回答ができてしまった気がする。

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