第28話 師範の指導

「 鬼斬を失ってから、こんな嬉しい事はない、我が流派の鬼斬が途絶えてなかった、俺は生きる望みをお前に託す、頼む、引き継いでほしい 」


「 いきなり、鬼斬の刀を引き継いだので、霊気とかそういった使い方についても知りたいです 」


「 そうか、そうか、俺には親父がいたからなぁ、任せろ 」


「 霊気は何処で生成されるか知っているか 」

「 チャクラとか 」冗談半分で言ってみた、 

「 正解だ 」

「 鬼斬となれば、7つあるチャクラの内いくつまで開放できているかは別として、チャクラで霊気を生成している 」


霊気は鬼斬でなくても、人間を含めすべての生命が生成している、チャクラではなく、男は睾丸、女性は卵巣、で微量に生成、霊能力者、退魔師と名乗っている奴らも、チャクラで生成できるほどの奴は、まずいない、ほとんどが、睾丸もしくは卵巣。


平安時代の有名な陰陽師、安部清明は、チャクラで霊気が生成できる者だけを陰陽師と認めた。


体の霊気の流れ、他の物の霊気の流れは霊視することにより理解することができる。


「 やってみろ 」


なんどか繰り返し、コツをつかむと。


先生の腕を触る、プリント基板の配線が広がるように、霊気が体に満ち溢れているのが頭の中に直接浮かび上がる。


すっかり日が暮れていた。


「 聞きたい事があればいつでも来い、渡した書を読め、わからないことがあれば聞きに来い 」


「 ありがとうございました 」


 天然理心流道場の門下生は50人ほど、子供が18人、定年退職した方が残り、健康維持、体作りが目的、もちろん古武術というのはそういった方面も鍛練することにより身に付く、本来の一撃必殺、人を殺すために編み出された、技を引き継ぐ者は誰一人いないそうだ。

今のご時世そんなものかもしれない。


 自宅に戻ると、お袋が抱き着いてきた、

「 母親をほったらかしにして、夜遅くまで出歩くなんて、親不孝な息子は許しません! 」


説教されている、まぁこういうのも悪くはない、8歳の時に死に別れ、35歳となったときに精神だけ、両親が亡くならなかった設定の世界に転生することができた、母親とのふれあい、愛情を27年も求め続けたのかもしれない、少しも嫌じゃないし、苦痛でもない、むしろうれしくうれしくてたまんねぇ、油断すると顔がニヘラァと緩んでしまう。


一緒にお風呂に入っている、俺は新たに得た力、鍛えに鍛えた前世の経験を活用し、この幸せを守ると誓う、今日は渋く決めていたつもりだったのだが、いつものように、体を洗ってもらっている、考える内容が甘かった、漏らしそう。。。


家を出たところで犬のウンチを踏みつけた、通学路で犬のウンチを踏みつけた、校門で犬のウンチを踏みつけた、下足室で犬のウンチを踏ふみつけた、頭の中では、靴は耐えられないくらい酷い状況。


「 ふぅ、ふぅ、ふぅ 」耐えきったあ。

「 そんなに息を荒げてどうしたの 」男は黙って耐え忍ぶのみ。

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