第20話 鬼

警視庁超犯罪科、1課は人あらざる喪を使った犯罪、2課は怨霊、悪霊、妖怪の駆除、3課は鬼専門。


超犯罪科を束ねているのは、魔道瘴子 警視監、妖艶な雰囲気がある熟女である、霊体が観える人は彼女をみると震えがくる、6つの首がある霊体の蛇が、彼女の体に巻き付き、ゆっくりと動いているからである、普通の人は、背筋に寒気を感じ原因不明の寒気に襲われる。


 パソコンのモニターに各課から上がってくる週報をチェックしていた、手が止まる、大槻神社についての情報、憑依Aランクを5件も対応し成功させている、あそこは憑依Bランクまでの依頼しか受けないはず。


憑依ランクS、人、動物、怪物の姿をした化け喪

憑依ランクA、取り付かれた喪に、体を乗っ取られ、人としての自我が無い。

憑依ランクB、憑依されている自覚がある、社会生活に支障。

憑依ランクC、なんとなく憑依されているのではというような感じ、体調不良、社会生活に問題ない。

憑依ランクD、霊感が鋭い人によっては、気づくレベル、一般の人は憑依されていても気づく事はない。


 緊急警報が鳴り響く、


「 東京乙羽区栗田公園で鬼発見! 」

「 近くに鬼斬はいますか 」

「 真田さんと、福島さんが比較的近くに 」

「 大至急向かわせて 」

「 3課緊急出動 」

「 諸葛は栗田公園全域を封鎖 」


 ゾワゾワってして、夜中に目が覚めた、鳥肌が立っているしなんか怖いし、寒気までする。

二人の童が両横に、突然怖くなくなる。

裸だった童も裸、原理は不明だが、着物だけ消す事ができると知っている、そんでもって両横から抱き着くために、俺まで裸にしなくても良いのではと思う所がある、お袋が乱入してくると、突然握ったりするからである。


女児達も触ってくれたりする、発狂しそうなほど嬉しいと思っているのは男の秘密である、完璧なご主人様であろうとしている、俺はロリコンでは無い! はず。


「 ご主人様、近くに鬼が現れました 」


どんな奴なのか、見ておきたい好奇心が抑えられない。

やっぱり俺は怖がりではなくて、黒歴史増産しているこの情けない体が怖がっていたようだ。

精神力で体の恐怖をねじ伏せる、ジーンズにパーカを着て、自転車で飛び出した、童たちは自転車の両横に浮き上がるようにして並走している、


「 こっち 」


警察の車両で道が閉鎖されている、近くのビルに、非常階段を使って屋上に、道路を挟んだビルの屋上に軽く飛び移れるような気がする、


「 大丈夫です 」


言われるまま、軽くジャンプ、5階建てのビルから飛び移ってしまった、


「 俺って人間だよねぇ 」

「 ご主人様は鬼斬です 」


人間ですよぅて言ってくれなかったので、ショックだったりする。


「 こっち 」ビルの屋上を5つほど移動、公園を見下ろせる場所に。


紅桜が指を指す、超高性能の双眼鏡のように、グーグーってズーム、暗闇なのに、露出補正が自動的に、普通に見える、「 ば、馬鹿な 」常識がおかしい自分の能力。


「 ひぇーーっ 」マジで鬼がいた。


口が裂け、ギョロメ、筋肉の塊のような肉体、角が生えていて、スッポンポン。


大槻神社での憑き喪祓いの儀もそうだけど、俺が転生したのは、化け物が住んでいる世界なのか。


逃げ遅れたカップルがいる、腰が抜けたのか這っている、「 えっ 」食った、人間を食っった、全身に鳥肌が立つ。


足がガクガク震える、いくら殺し屋でもあんなのと戦えるわけがない。


2人の女性が、凄い速さで走りながら鬼に急接近、刀を持っているのがわかった。


「 鬼斬 」枝垂桜が指を指す。


鬼は近くにある木を引き抜き、ぶん回す、生えている木を引きぬくぅってどんだけバカ力なんだ。


 一人は飛んだ、もう一人は足元に滑り込む、飛び上がった人を木でぶっ飛ばそうとする鬼、その隙に、鬼のアキレス腱を斬った。


素晴らしい連携、体の構造は人と同じなのか、弱点も同じ?


鬼は歩けなくなりのたうち回る。

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