第18話 浮気疑惑

いつもより1時間早起き、学校やバイトの関係で、一日中やっていた鍛練はできなくなったが、素振りだけでも始める事にした。


黒い瘴気だから斬る事ができたかも、鬼が出てきたら自信ねぇ。


庭で素振り開始。


枝垂桜と紅桜を使いたいが、真剣振り回していたら問題になるかも、二人に相談すると、木刀のような感じになってくれた、使う刀と同じ重さ、バランスというのが重要である。


「 もっと鋭く、早く、気を込めるのです 」頭の中に声が聞こえる。


素振りくらいなら、弁護士事務所の屋上でもできる。


「 猟 朝ごはんよ 」


「 ブーーーッ! 」

「 あははは、驚いたぁ 」

「 何考えているんだよ 」


勘弁してくれ、裸エプロンなんて見せられたら、今日一日授業が手に付かなくなる。


母親の裸みて喜ぶ息子、完全に変態だ、普通は嫌がるはずなのに、目ん玉に焼き付いた残像が消えない。


皿の上にはベーコンエッグ、2個卵が乗っている、お乳に見えてしまう、首を振って変な残像を打ち消す、風呂では見慣れているというのに、エッチ本と同じようにキッチンで同じようなエプロンだと攻撃力半端ねぇ。


思わず、いい年してぇ なんて言葉が出そうになった、言ってしまったら地雷を踏みつけてしまう、危ない所だった、お袋に歳の話はしてはならない、神々廻家のルールである。


冷や汗ダラダラ、ベッドシーツの間に隠した宝物に気づいている、何故か確信、すでにブツは本田の手元に、証拠隠滅済みであるが、昨日までは俺の部屋にあったのだ。


登校すると、下足室前で示し合わせたように鉢合わせ、顔を真っ赤にした月姫、うつむいて俺の横を歩く、背中にカバン、両手は童、下駄箱を開ける、封筒が3つ落ちた、可愛いアクセントがついている。


ガシーーッ 大槻が腕にしがみ付く、メッチャ歩きにいくい、しかし離れろとは言えない、腕の所、ポニュポニュするわけですよ、歩くのに合わせて感触が変わる。


お袋ほどの存在感は無いが、同級生の微妙なお乳の感触というのがたまらねぇ。


す、すばらしーーーっ 生きててえかったぁ


 俺は静かで平和な高校生活を望んでいる、親の仇でもみるような視線が男どもから突き刺さる


「 大槻さん、今日はどうしたの 」

「 浮気したの 」

「 はぁーーっ! 」まさに はぁーーっ! である。


知らない子から手紙をもらったそれだけだ。


明倫高校生徒全員が敵になったような雰囲気


「 わかれろーーーっ! 」

「 今すぐすてろーー! 」

「 人としてそれで良いとおもっているのかぁーーっ! 」


「 大槻さん、しがみついてどうするの! 突き放すのよ、魂に恐怖を刻み込んで、浮気しませんて誓いをたてさすのよ 」


女子高生もメッチャ過激だ、お袋なんか親父を社会的に抹殺した。

俺は浮気はしない、魂に誓いをたてている。


世知辛い高校生活、月曜日朝からこの状態、一週間乗り越えられるのだろうか?


大槻は、自分のクラスに行かないで6組に、まだ俺にしがみ付いている、ポニュポニュ攻撃健在、顔を引き締めるため、緊張感半端でねぇ。


 学生服の上からだと、それほど目立たないが、平原ではないという事で満足、満足、大満足。

 

 放課後3年生に呼び出された、総勢16人、つるんでいる奴は虫が好かない、いつも一人だったのでちょっかいを出す奴はいた、どいつもつるんでいた、叩きのめしてきた。


「 月姫に手をだして、浮気しているだとーーーっ! 」

「 我慢も限界なんだよ! 」

3年の先輩たちは叫んだ。


 鳩尾を抑えてのたうち回る、顔をクチャクチャにして泣いている奴、ゲロ吐いているいる奴、チビッタやつ、俺も甘くなったかもしれない。


「 次は、裸にひん剥いてつりさげるぞーーーっ! 」一応ダメ押ししておく。


翌日、クラスで粋がっている久保田が、おはようございますって挨拶してきた。


「 なんかあったのかぁ 」

「 もう、いやですよ、神々廻さん 」

「 はぁ 」


メッチャ気持ち悪い、俺がぶちのめしたのは、明倫高校の番長グループだったらしい、知らんがな。


次の日には、月姫をかけて、3年男子と戦って全員ぶちのめした事になっていた。

どうでもいいが、まきこまないでほしい。

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