第12話 買い物
家に帰る途中、スーパーに、お袋が俺の手を取る、童と手をつないでいた、童の姿は消えたけれど、俺の体の中にいるのがなぜかわかる。
手をつないで、お袋と買い物、お袋は37歳だが、そこら辺の20代より輝いて見える、美女とはこういう女であると断言できる、俺の精神年齢は35歳、心の中ではアダルトなデートを楽しんでいる気分、スーパーの食品売り場というのがちょっとね。
「 あっ 」俺達をみて変な声を出して女子が固まっている、確か同じクラスだった気がする。
お袋はがっつり腕を絡めているし、なんか嫌な予感。
「 よぉ 」 ダッシュで逃げていった。
お袋が晩飯を作っている、リビングでテレビを観ている、膝の上には二人の童がのっかり、お腹に手をまわし、落ちないように支えている、対面式キッチン、料理の様子をチラチラ、
「 どうしたの 」 やっぱ、観えてない。
「 裸エプロンとかしてほしいの 」ブーーッ 渋くコーラを飲んでいるタイミングで言われた、ゲホゲホ、鼻にコーラが入った。
「 メイド服がいいのかな? 」
「 ひぇーーーーっ! 」
血の気が引いたわ、3人の宝物、1冊しかないので、順番に持ち回りしている、まさか!
大慌てで、階段を駆け上がり部屋に、布団とシーツの間を確認、物はある、ず、ずれているような気がする。
俺は殺し屋なのだ、冷静を装って、ソファーに座りテレビを観るふり。
「 フーーン 」
「 何がフーーンだ、ぜんぜん思ってないからな 」顔が熱いのが自分でもわかる。
「 期待してもいいわよ 」
「 ば、ば、馬鹿な事するなよ 」
晩飯を食べ、食器を洗うのを手伝っている、2人の童は、宙に浮いている。
そのまま、お風呂に。
違和感なし、自然に二人で湯船につかっている、クラスの奴らには知られてはならないような気がしてならない。
しかも一緒にお風呂に入るだけではないのだ、何気に体を洗いあっているという、他人にしられたら俺の人生が終わるかもしれないというような状況なのである。
しかも毎回皮まで剝いて洗われている、いい加減慣れろよ、自分の相棒とはいえ、瞬間に理性を失うのはどうかと、今日は耐えろよ、心の中でつぶやく。
童を探すも目につかない、でも気配はする、「 うわーーーっ! 」両腕に刀の形の入れ墨があった。
あわてて立ち上がり、足が滑り、湯船の中でこけて、上半身が洗い場、つづいて下半身も。
「 小学生じゃないんだから 」
「 しかたないわねぇ 」
お袋は、上機嫌ニコニコ、背中を流すくらいは100歩ゆずっても問題ないと思う、高校生ににもなった、息子の皮まで剥いて洗ったらいけないと思うわけです。
「 節操ないのね 」恥ずかしすぎて気絶しそうだ。
中身が空気に触れただけでもヤバイのに、直接さわられたらどうしようもねぇ。
2人の童が、両側から顔が引っ付きそうなほど、近づいてガン見しだした。
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