第8話 幼馴染
朝から、本田と松村が迎えにきている、顔も名前もわかるし、こいつらとは物心がついたころからつるんでいた記憶もあるし、生まれた年、病院まで一緒なのだが距離感を感じる。
春休みというか、中学卒業してから高校入学までの間に、二人は世紀の大発見をしたという報告を聞きながら自転車を走らす、自動販売機がそびえているらしい。
意味不明、日曜日にそれを観に行く事に、どうやら二人は、離婚裁判の事を知っていて、俺を誘うのを遠慮していたようだ。
そういや、この高校を選んだのは、自宅から通える範囲にあったからというのが一番大きな理由であると思い出した
自転車で高校に、明倫坂の下まで、明倫高校は急勾配の1Kにも及ぶ坂、明倫坂を登りきったドン付きに高校がある、自転車で登った人はいないと聞いており、登りも下りも、自転車から降りて押す事になっている、
変な校則がある、ノーブレーキで降りて死んだ奴がいる、登ろうとして、フラフラこけて、坂を転がり落ち、腕と足の骨を折ったとか、という説明を聞いた。
教師と思われる大人が坂の手前に立ち、「 自転車から降りろ 」って叫んでいた。
普通に授業があり、校舎から出ると、クラブ介入の立て札と、呼び声が吹き荒れている、
「 ぉお 神々廻じゃないか、入るのだろう 」
声を掛けて来た人、顔は知っているような、名前は思い出せない、少林拳と書いた胴着を着ている、少林拳? しらんなぁ。
「 すみません、俺、バイトあるんで 」
少林拳の胴着を着た人に囲まれ、しかも目が吊り上がっている。
「 ど、ど、どうゆう事だ 」めっちゃ動揺している。
「 ボディガードのアルバイトすることになっているんです 」
「 ぼ、ボディガードぉ 」
「 家庭の事情っていう奴です 」
「 お、お前ならいつでも大歓迎だからなぁ 」
本田と松村、「 神々廻、働きゃならないほど、困っているのか 」
「 いろいろあるんだ 」
その後も声を掛けられながら、駐輪場まで、本田と松村は誰からも声をかけられなかった。
物凄いおデブと超ガリガリ、まぁいつもの事である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます