それはどういう…
解決策は、未だ見つからず授業を受けた。
当然授業なんて上の空ですよ…。
えぇ…
…
「好きです‼︎」
⁉︎
好きです⁉︎
突然授業中、後ろから聞こえてきた告白。
宮田くんの声だ。
宮田くん…授業中に告白したのっ⁉︎
ってなったよね。
でも、小林さんが発した言葉に思わずオレは振り向いちゃってたよね。
「あー、それわたしも好きー」
なんていうからさ。
どれっ⁉︎と振り向くと、モールでできた小さなクマさんだった。
あー、焦ったー。
まぁ、とりあえず安心した。
なのでそっと前をむいた。
すると、また数分後
「好きです。よろしくお願いします‼︎」
とまた宮田くんの声が聞こえてきた。
今度こそ…告白した⁉︎
でも…小林さん無言だなぁ。どうしたんだろうと恐る恐る振り向くと…
…
小林さんの視線が宮田くんじゃないっ⁉︎
宮田くんより少し斜め前を向いている…
え?
…
みると宮田くんは、消しゴムに告っていた。
とりあえずそっとしておこう。
きっと宮田くんは、告白の練習をしているのだろう。
相手は、隣にいるっていうのに…
ある意味すごいな…。
そしてなんとか宮田くんが小林さんに告白しないまま、お昼を迎えた。
「ヤベッ、財布忘れた…みんな笑ってないだろうな…お日様も笑って…ない!お日様出てないからギリセーフだわー。あー、ゆかいなみやーたくん!だわー」
と意味不明なことを言っていた宮田くんだった。
「宮田くん、財布忘れたんだって?」
「え、誰か部活辞めるんだって⁉︎」
…また耳の誤作動。
そもそも宮田くん部活入ってないよね…。
「メロンパン余ってるからあげるよ」
「メロンパン唐揚げ入りかよ⁉︎ごち!」
「いや、言ってない…」
「え、くれないの?」
メロンパンをもらえないと思って突如悲しい顔をする宮田くん。
構ってほしい子犬かよってくらいな眼差しだった。
もう、無言でメロンパンを渡したよね。
それより宮田くんは、いつ小林さんに告白するのだろう…。
宮田くんに聞いてもいいけど…聞き間違いが多いからまともに会話できる気がしない。
…
メロンパンをもらって幸せそうな宮田くん。
「よかったね。宮田くん」
と小林さんがいうと宮田くんは、
「ぅワン‼︎」
と返事していた。
うんっ、て言うつもりが口にパンがたくさん入っていて思わずワンになってしまったようだ。
そして…そのまま、放課後を迎えた。
結局、今日は宮田くん小林さんに告白しないようだ。
なんとなくホッ。
さて、帰ろうと思いバックを背負おうとしたけど、バックがなぜかオレの肩に乗ろうとしない…。
ん?
なぜだ?とバックをみると、小林さんがオレのバックを押さえ込んでいた。
…
なんでだよ。
「ふふ、柔道の背負い投げの練習みたいだったよ」
と笑う小林さん。
…
「えと、どうしたの?」
と小林さんに質問すると、まさかの…
「話があるから、これからちょっといいかな?」
なんて言われてしまった。
‼︎
つ、ついにオレは小林さんから告白されるっ‼︎
まぁ、宮田くんが先に小林さんに告白するよりもなんだか、まるくおさまるのかな?と思う。
でもさ…
明日から…小林さんと気まずいよね。
なんなら…おばあさんちに行くのも気まずいよね?
小林さん…泣いてたっておばあさん言ってたけど…オレがごめんなさいしたら…また泣いちゃうのかな…。
そこにちょうど宮田くんがサポートしてくれたら小林さんが救われる…のかな?
でも、そんな上手い話ってないよね…。
小林さん…今どんな気持ちなんだろう。
きっとドキドキしてるんだろうな。
申し訳ないな。
おばあさんにも今度こそ七五三の写真返さないとだな。
そんなことを思いながら、小林さんの後を歩いていると小林さんが止まってオレに…
「わたしさ、もう気づいてるかもだけど…好きな人がいてさ。告白しようと思ってるんだけど、やっぱり脈なしでしょうか?」
と言ってきた。
えっとー…
ストレートに言ってもらいたかったな…
脈なしですね…っていうの?
「あのー…、それはオレに?ってことでいいのかな?」
「うん。瀬野くんなら、仲良しだから何か聞いてないかな〜って思ってさ」
⁇
仲良し?
聞く⁇
「えと、それは…どういう…」
「だからぁ…、脈ありなら告白しようかなって思うけど、脈なしなら…言わない方がいいかなぁってね」
…
ん⁇
オレの脳みそは、スポンジになったのでしょうか?
まるで理解できませんでございますよ?
脈ありとか脈なしとか…何⁉︎
言う、言わないとか何⁇
どういうこと⁉︎
続く。
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