SS:キュートな日【日常】
「パパぁ〜」
「……シア、退いて」
「えー……っ! 分かった! 分かったからそのスキル止めてっ!」
「……むふー」
俺の膝の上に座っていたシアを無理矢理どかし、「此処は私の場所だ」と言わんばかりに俺と向かう会うように膝の上に座って来たリアを撫でる。
……無理矢理どかされて若干不満気味なシアは後ろから抱きついて来た。妻と娘にサンドイッチされる俺とは一体……
「ん、この後少しだけ用事があるから今のうちに……シアは我慢してて」
「……分かった。ママが家を出るまで寝てる」
どうやらリアはこの後用事があるらしい。リアの用事中にいちゃつけば良いやと思ったシアは霧となって自室へと戻って行った。
「そんでリア、用事って?」
「ん……とある存在との会話。ゼノは認識出来ない存在」
「淵源種だからか?」
「いや……ただの興味本位」
「……ちゃんと帰ってこいよ」
「大丈夫、危険は一切無い」
「そっか」
リアと密着しながらイチャイチャして数刻後、リアは転移して行った。場所は……不明? あー、世界の理と融合してるのか……そこまでしないと会えない存在とは?
まぁ、そこまで心配する事ではないか。リアだしな……愛する妻の帰りはゆっくりと待とう。
「……ママ、行ったね」
スーッと膝上辺りに霧が集まったかと思えば、そこからシアが現れた。
今のシアの移動手段は大体霧化とか霧を通した転移とかになっている……ほんとに成長が早い。
「それで? シアは何をして欲しいんだ?」
「んー、添い寝」
「まだ昼時だぞ」
「私は眠たい……」
「そりゃ眠りの龍だしなぁ」
シアは俺ごと霧で包んでシアの自室に転移し、そのまま俺をベットに押し倒した。そして俺に抱きついて布団を被った。
抵抗は……別にしなくて良いか。俺は甘いのだろうか?肉体関係を持ってしまったが故にあんま抵抗する気が起きないのだ。
「パパ……」
「どうした?」
「パパは……独り立ちしろとか言わないの?」
「本当にどうした急に。良いだろ別に、シアは俺とリアの元で過ごすと決めたんだから独り立ちする必要もない。それに……」
「……それに?」
「シアは独り立ちが必要なほど弱くないだろ」
俺とリアの息子であるノアが強くなる為に独り立ちして行った様に、竜の独り立ちと言うのは強くなるためである事がほとんどだ。既に最上位進化種と言う生態系の頂点に居るシアにこれ以上強くなれと思う事はない……そこから先はシアの気持ち次第だ。
「……ねぇパパ、子種欲しい」
「それはダメ。ちゃんとリアに許可をとってからな」
「むぅー……ママは避妊させるじゃん」
「そりゃあな。しばらくは子供は良いし、リアにもっと構ってやりたいからな」
「相変わらずお熱い……羨ましい」
「愛する妻だからな、当然の事だ」
「……孫、見たくないの?」
「見たくないと言えば嘘になるが……また今度な」
別に見たくないと言えば嘘にはなるのだが……あと数百年程度はリアにたっぷり構って愛してやりたいのだ。
ちょっとネグレクト感ある言い方をするならば、俺の最優先はリアだ。シアでは無い。
「……分かった、どうせパパには強引に行っても敵わないし」
「あぁ、我慢してくれ」
「……いつか絶対、パパの子を産むから」
見事な宣言である。シアが
雌同士の話はリアとシアに任せよう……俺はどうであれ受け入れるのだから。リアが2番目になる事以外はなっ!
「パパ……眠い」
「おぅ、ぐっすり寝ろ」
「何処にも……行かないでね」
「リアが帰ってくるまで一緒に寝てやるから」
「ん……流石パパ。かっこいい」
何処にカッコいい要素があった?
そう問う前にシアは寝に入った。寝顔は本当にリアそっくりだ。髪も、輪郭も、目と鼻と口の位置も……
ノアが俺似に育ったのであれば、シアはひたすらにリア似だ。まるで第二のリアを見てる気分になるが、やはり纏う雰囲気が違うな。
シアの頭を軽く撫でてから、額にキスをして目を瞑る。
信頼している娘の側で寝たからか、いつの間にかぐっすりと眠りにつくのであった。
……起きた時にいつの間にか帰って来ていたリアが隣に寝ており、また妻娘サンドイッチをされるのだった。
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キュートな日と言う事で軽く日常を書いてみました。
キュートな日……
さて、今回はシアに焦点を合わせた日常でしたがどうでしたでしょうか?
実は今回このSSを書いたのは近況ノートに新たに公開した限定公開の宣伝をする為です。
タイトルは【キュートな日:リアからのメッセージ】です。
まぁ、ノリで書いただけですので読みたくない方は別に読まなくて大丈夫です。サポーター限定ですからお金も掛かりますしね。
それは宣伝も出来ましたのでまたいつかお会い致しましょう、冰鴉でした。
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