第141話 唐突な仕事…初の任務

「まっ、だからこそ嬉しいんだ。リアさんが幸せに過ごせるきっかけを見つけてくれたのが。確かに畏れ敬うほどの御方だけど、それでも僕たち神格者のリーダーであり世界を護るだなんていう大役を背負う仲間なんだ。永らく護る事以外をしてこなかった御方だからこそ…幸せになってほしいんだ」

『…ん』

「それ、リアに聞かれても大丈夫か?」

「別に問題ないさ、だって嘘偽りない本音だからね~」

『ん、私もこう思ってるのはよく知ってる』


 どうやらリアにとってはよく知ってる事だったらしい。それも神格者達の総意と言う事で。

 だからこそ案外俺と言う存在は受け入れられたりしているのだ。


「さてと、とりあえず顔合わせも終わった事だし…ゼノ君、どうせなら裸の付き合いでも———」


【世界の理より、各神格者へ通達。排除対象の出現を確認…淵源種の指示に従ってください】


「どうやら、そんな場合じゃないみたいだね」

「………【ゼノ・エルシオンへ命ずる。排除対象の討伐をせよ。位置情報は送った】」

「ほら、ゼノご指名の様だよ…流石に此処から地上へは時間が掛かるから海上まで送ってあげる。初仕事頑張ってね」


 …唐突な初仕事が舞い込んで来たらしい。

 俺の身体から出てきたリアを見る…神格者達に指示を出してるリアの姿はまさに【神】そのもの。…排除を俺に任せると言うのだから…期待に添える様に頑張らなくてな。


「凪、また今度じっくり話そうか」

「あぁ、ゼノとはもっと趣味について語り合えそうだからね。それよりも仕事だ…ほら、転移させるよ」


 そうして足に転移魔法陣が現れる。リアが扱う魔法陣と形が違うが…何か理由があるのだろうか。

 そんな事を思いながらも視界が白に染まり、視界が晴れるとそこは大海原のど真ん中だった。


「さてと…仕事しますか」


 龍型になり、リアから送られた位置へと飛び立つのだった。


 目的地は…元帝国や王国がある大陸の西側だ


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 淵源種:指令


【ゼノ・エルシオンは即時排除対象を討伐せよ。理への干渉を許可する】


【フィリア・スノウライト/暗咲 凪は現状待機。予想外の事態に備えよ】


【セシリア・グロウは被害拡大を最小限にせよ。理への干渉を許可する】


【…リア・エルシオン。保険のため後方にて観察に徹しよ。神格者が危機的状況になった場合、手を貸すように】


 ………


「………今回の相手はそこまで強くないからゼノに任せる…初仕事、頑張って」



 そんな言葉を呟いて暗咲 凪の前からリアはスッと転移で消える。


「僕は待機か。でも妙な胸騒ぎがするね………何やら神格者総出で当たらなければならない様な予感がね…

 僕も準備しておこうか」


 神格者:海淵辰こと暗咲 凪もその部屋から立ち去る。


 神格者が居ないにも関わらず…その部屋には緊張感が漂うのであった。


 ---------------

 龍型となり、大急ぎで飛翔しながら目的地へと向かう。

 世界の理から随時リアルタイムで情報が流されており、状況は最悪だ。


 まぁ、その状況というのはあくまで人間視点ではあるが。と言うのも、今回の討伐対象が現れたのは前に人間の文献で見た魔神教に関係があるらしい。


 魔神教の総本山見て邪落化した魔物が現れ、そして破壊活動と共に急激な成長を遂げて魔族達の口車に乗せられて今現在人間の都市方面へと進行してるらしい。


 それに便乗して魔族が人間と全面戦争してる状態。俺の仕事は排除対象を討伐するだけであり、別に魔族共は何もしなくて良い。しなくて良いが…人の国は滅ぶのを見るのは流石に寝覚が悪い。


 それに…その進行先には聖国だって銀猫亭だってあるのだ。世話になった場所を守らないと言うには…おかしな話だよな?


『【因果改変】』


 因果改変スキルを発動させる事でゴッソリと俺の魔力が抜かれるのが分かった。あいにくと永久魔力炉心のおかげで即回復したが、もし永久魔力炉心スキルが無ければまともに使えたスキルではない。


 因果を改変して確実に俺と魔族集団&排除対象が真っ先に武力衝突する様にした。

 これで確実に魔神教団諸共俺と敵対するはずだ。何せ魔族達…特に魔神教に入ってる奴らは神格者を非常に強く敵対視してるのだから。


 そんな風にスキルを使いながら、猛速度で飛翔する事で早々に排除対象の元へとたどり着いた。


(排除対象は…アレか。………見た目は少女だが、秘めてる実力は明らかに最上位進化種以上。それに…)


 魂が、三つ混じってる。



 一体何がどうなってそうなったかは見当が付かないが、明らかに異質だ。本来、魂制御スキルが無ければ身体に入った時点で格が上の者に魂が喰われ、身体が乗っ取られるのだ。


 だが、あの少女は魂が喰われていない…理由はもう一つの魂が全力で三つ目の魂に抵抗して少女の魂を護っているのだ…凄いな。


(それでも…劣勢。一つ目の魂が身体の制御をしてても…三つ目の魂に思考が汚染されてる)


 少女の魂が一つ目とするなら、二つ目は少女に味方している魂。三つ目はその二つの魂と敵対している魂だ。リアならば三つ目の魂のみを掴んで剥がす事も可能だろうが…今の俺に出来るだろうか?いかんせん神格者になって日が浅いからそこら辺の制御が出来無さそうだ。下手したら三つの魂全て吹き飛ばす可能性もある。


『………ふぅ。初仕事、始めますか』


 排除対象…レリア・リファルに向かって急降下突撃を開始するのだった。


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 ちょっと別作品のキャラの輸入…


 ただ、このキャラは完全にifキャラとなっており、姫竜のレリア・プリモディアとリファルに関係はありません。

 まぁ、攻撃方法とかは似た物を使いますが。(キャラを考えるのが面倒いとかじゃ…ないよ?

 元々あった案に近いキャラがレリアだっただけだよ?)


 とは言え本当に育りゅうと姫竜は結構設定が違うので…あくまでパラレルの存在であると言う認識でお願いします。

 …裏で何故此処にレリアが居るのか?と言う設定は考えてたりしてますが。


 それとすみません…あんまり深海編で書く事なかったから深海編では話数がとんでもなく少なくなっています。だって…神格者になったら上位種程度じゃ即死で終わらせれるんですもの。書くところが「景色良いね〜」程度しか無いの…


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 現在現代ファンタジーを書いてるんですけど…何も考えずに書き始めたせいでどう話を展開していけば良いか分かんない。


 こう…つよつよダンジョンマスターな主人公が人間界にお邪魔する感じになりそうなんだけど…うん、ほんとどうしよう?

 …ヒロインのお世話でもしようかな?

 うーむ…うーん?分からんっ!書いてみるしかないね!行き当たりばったりの状態で書いてみないと分かんないっ!


 ちなみにタグも作品名すらも考えてないからいつ公開するかは分かんない。

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