第135話 神格化

 リア・エルシオンside


 目の前にゼノが転移してきて、神格化が開始された。

 流石に神格化中に触れる事は出来ない…下手したら私の要素が混じって歪な進化を遂げる可能性があるのだ。


 転移してきた時は四つの脚に二つの翼脚と言う異形とも言える龍の姿をしていたが進化中に形は変わっていき、四脚に一対の翼と言う龍種としての基礎形の姿になった。


 うーむ…やっぱりゼノは黒龍のままらしい。全体的に黒い。まぁ、それはかっこいいとも思うんだけどね。うぅ…ゼノを撫でたい。


 私はゼノのステータスを見ながら神格化を見届ける。

 ゼノが神格化する事によって成った種族は【世二変革齎ス罪神龍】。


 まだこの世界に生まれて歴が浅いにも関わらず、大きな影響を及ぼした事でこの様な種族名になったのだろう。

 もっと罪とか崩壊とかに関連する概念が現れると思ってたからちょっと意外…


 そんな感じで長い時間を掛けて神格化をしていき、丸一日程かけてようやく神格化は終わった。にしてもやっぱりフィリアやセシリアの時よりも神格化の同意が得られるまでの時間が短かった。


 …あぁ、最終試験がスキップされたんだ。それは納得。


 神格化が完了し、龍の姿のまま眠っているゼノに近付いてそっと撫でる。

 …うん、ある程度手加減を抜いても普通に触れる。しっかりと神格化してるし、神格者に相応しいステータスになっている。


「…これで、ゼノも私達の仲間入り。………初仕事が来る日は割と近いかもね」


 ゼノに干渉して人化させ、我が家へと抱えていく。

 どうせならベットの上で目を覚まさせたい…添い寝したいとかじゃないよ?


「…〜♪、ふふっ」


 おっと…十数年程度会ってなかっただけなのにゼノに会えたらちょっと嬉しくなってしまった。


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 目を醒めれば、見慣れた天井。


「………見慣れた天井だな」

「ん、私達の寝室」

「…おはよぉ、リアぁ」

「んっ…甘えんぼう」


 体感数十年ぶりのリアが目の前に居て、ついつい抱きしめてしまう…

 あぁ、リアだぁ…愛する妻が居るよぉ…


「…大丈夫?」

「………うん」


 どうしよう、リアを抱きしめてると凄い安心する。世界の理が試練として出してきたヒロイン達とは違う…心の底から安心出来る存在が側にいるのが非常に嬉しい。


 暫くリアを抱きしめてると、リアが背中をトントンと叩いてくれる…

 ちなみにリアの今の姿は大人の姿…非常に母性を感じます。


「…私、子持ちを経験してる」

「そう言えばそうだった…」

「ん、母性があるのは当然」


 にしても我が子達にも会えるならば会いたいものだ。親が人間ではないってのはどんな反応するか分からんが…それでもやっぱり顔くらいは見たくなる。


「………」


「…ん、ステータス確認しなくて良いの?」

「あー…確認しとくか」

「…説明が必要なら言って」


 そう言ってリアは俺をあやすかの様に撫でながら喋らなくなる…うぅむ、軽く眠気が出てくるあやし方だなこれ。


 寝ないうちにさっさとステータスを確認するとしよう。


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 種族:世ニ変革齎ス罪神龍

 名前:ゼノ・エルシオン(理ノ祝福)

 lv:測定不能

 体力:ν/ν(淵源ノ祝福)

 魔力:—/ρ

 攻撃力:— (λ)

 防御力:— (ξ)

 魔法抵抗力:σ


【スキル】

 判決の理【原罪】 吉凶ナル星ノ導

 看破鑑定 言語操作 エクスペリエンスリーパー 

 身体構築変化 創造技術 因果変革

 全域支配 罪域化 崩壊域化

 霊体化/実体化 霊魔変換 死生判別

 攻防変換 体魔変換 崩壊化破壊術

 崩壊制御術 環境創造 未来視『劣』

 永久魔力炉心 永久機関

 断罪施ス氷炎 贖罪施ス氷炎

 超速自己回復(体力)lv0 身体再生lv0

 罪銀龍武芸百般lv0

 霊力行使lv0 魂制御lv0


【耐性】

 氷・炎属性無効 崩壊無効

 状態異常無効

 精神異常無効

 支配無効

 物理/魔法耐性lv0

 即死無効 魂縛無効

 全属性共通耐性lv0

 邪落化無効


【称号】

 黄泉帰ル魂 突然変異 

 原罪ノ審判者 断罪ノ処刑龍 

 不老種 混沌龍 罪銀龍 神格者 

 アルカナ:0 崩壊ノ収束地

 聖神龍の聖印 共鳴者『聖徳』

 淵源ナル龍ノ番 霊神龍の霊印 理/淵源ノ祝福

 世界の守護者 災禍封ズル神

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 新規スキルはそれぞれ【吉凶ナル星ノ導】、【因果変革】、【環境創造】、【未来視『劣』】、【永久機関】、【贖罪施ス氷炎】、【身体再生lv0】、【魂制御lv0】だ。


 耐性も軒並み無効化を獲得し、正直言うと最上位進化種と神格者の差が顕著に出ていて驚いている。


 新規称号は【神格者】、【世界の守護者】、【災禍封ズル神】だ。

 やはり神格者関連…上記二つは神格者としてのデフォルトの称号っぽいが、三つ目の称号は崩壊の力を制御したからだろうか?


 耐性とかはまぁ字面でどんなのかはわかるから大丈夫だが…問題はスキルだ。多いしイマイチ分かりづらい。流石にこれはリアに聞くしかなさそうだ…



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 と言う事でゼノの神格種族名は【世ニ変革齎ス罪銀龍】になりました。


 また、変革すると言う事は良い方にも悪い方にも導く存在と言う解釈を加えてスキルとして【吉凶ナル星ノ導】を入れました。


 いやぁ…神格種族名案を貰った時に凶星って言うワードが気に入ってしまって入れたかったんですよね。

 他にも【災禍封ズル神】って言う称号も案の一つから取ってたりします。(邪落化をせずに進化し、その身に災禍宿し封じて操る…良いじゃないか)


 この話を書いてる現段階で届いた神格種族名案の総数は約40…非常に良き案も多く、悩みましたがこの【世ニ変革齎ス罪神龍】を採用させて頂きました。


 それにこの案はかなり理由を挙げられてまして…気になる方は是非是非【第115話 ん、バグであろうと取り込むべき】のコメント欄にて見てみては如何でしょうか。


 再度申し上げますが、沢山の神格種族名案を挙げていただき有り難うございました。


 …ちなみに神格化は元々もうちょい後にする予定だったりする。ただまぁ、なんか神格化する暇が無さそうだったもんで。

 ついでに追記としてなのですが、フィリアさんやセシリアが世界の理から神格許可を貰うには50年以上は確実に掛かってます。

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