第52話たった一人で組織が腐りまくるわけないよね
腐った原因を見つけはしたがまだ手は出さない。
なにせ世界でも有数の規模を持つ宗教なのだ、たった一人で腐りきるとは思えない。
故に今は観察に徹する。これが美少女ならば目の保養になるのだが太ったおっさんを観察するのは非常に虚無になる。
もう宗教都市全部罪氷で埋めても良くない?ダメ?
………ダメだよなぁ。
まぁ特に急ぎの用事もないので罪氷を錬成でいろんな形に変えながら遊ぶ。
剣に槍に矢に鎌に銃。さらに罪化錬成で凝った形にしていく、前世の建物の東京タワーとかの模型を作ってみたり戦艦の模型も作ってみたり。
罪化を使ってみて分かるのだがめっちゃ便利なのだ。やろうと思えば俺の鱗だけで家を作れるのではないだろうか?黒一色の家になるだろうからしようとは思わないが。
そんな風に自身の保持スキルで遊んでいるとおっさんに動きがあった。
どこかに行くらしいのでおっさんの後をついていくが動きが遅い…腹に贅肉をつけながら歩いてるからノッシノッシって言う効果音が合いそうな動きである。
鑑定も一応してみたが普通の一般人ぐらいのステータスで動けるデブと言う感じでもないらしい。分かりやすく言うならレティのステータスでも普通に勝てるステータスとでも言おうか。
そんなただのおデブ成金おっさんは執務室っぽい所に入っていく。ここもどうやら無駄に輝いているであろう調度品や家具があるらしい…俺視点から見ると土で出来た家具や調度品がいっぱいある。
「はぁ、なんで私が執務作業をせねばならんのだ…こんなの下々の者どもに任せればいいだろうに」
傲慢と怠惰を感じれるセリフを言いながら書類仕事をし始めたらしい。
黙々と書類にハンコを押したりサインをしたりしているのでどうせなら書類を覗き見る。
…見た感じ金が掛かりそうなことはあんまり許可せず、金になりそうなことはかなり頻繁に許可を出してる感じだ。
それにお金に関する書類が来たときはかなり目を光らせている。金勘定に真剣になっているというよりはどうお金を手に入れるかを考えているっぽいか?高めの額が記載されてる書類が出てきた時にニヤついていた。
このおっさんの一番強い大罪は強欲らしい。
その後も特に何事もなく夜まで過ぎていく。
何事もなかったと言ってもおっさんの行動の節々から悪を感じられた。濁して言うがこのおっさんは本当に救いようがなかったとだけ言っておく。どれだけ罪氷と罪炎で殺したかったか…
そして深夜、おっさんが不審な動きをするのであった。
---------------------
今現在、俺は大神殿から離れた場所にある屋敷の地下にいる。
深夜になってから急におっさんがキョロキョロしながら移動をし始めたのだ。さながら初めて女子に部屋に入る男子…初めて娼館に通う童貞とも言えるだろうか?そんな感じだった。
勿論後を付けていたのだがおっさんが言った場所は今いる地下である。
………うん、めっちゃ怪しい。さながら秘密結社のアジトって感じだ。
少し待っているとちょくちょくと人が集まってきて地下にて用意されている椅子へと座っていき、数十分後には全部の席が埋まった。
(欠席とか無いんだ…明らかに会議って感じだがなんの会議だ?いやまぁ、想像つくけども…だって全員罪の蓄積が凄いんだもん)
今この場に集まってる奴らの罪は一般人と比べても圧倒的に多い。
対面に居る常にニコニコしてる何を考えてるか分からない腹黒イケメンもその横に座ってるハニートラップをしてそうな妖美な女性もその時にいる一見無邪気そうに見えるショタっ子全開のやつもその他大勢、もれなく全員に大罪検知レーダーが強く反応を示しているのだ。
一応レーダーの検知範囲をルトの都市全体にまで寛容の権能で広げてみたがポツポツと大きめの反応があるがこの場に大部分が集まっているっぽい。
と言うか最初からこの広域化をすれば良かった…そうすればおっさんの観察なんて事をしなくても良かったのに。
人間(龍)、いつでも最適解を歩めるわけじゃない…そう思って後悔をさっさと捨てる。考えるだけ無駄である。
とりあえずこの場にいる全員に罪炎をプレゼント。
効果は色々選べるが今回はその身に蓄えた罪の分燃え続ける様にした。
そして最後には罪に応じて内側から爆発するかの様に燃え尽きさせる様にした。
つまり1番苦しい死に方と言われている焼死を長時間経験させて最後には内側から焼かれ死ぬ経験をさせるって事だ。
(こいつらに慈悲などいらない。会議の内容も少しは聞いたがロクな事を考えていない…魔神教とコンタクトとか獣人を実験体にとかプライム国への反乱とか…放置してもロクな事にならないのはよく分かる。…今まで散々人を苦しめてきたんだからお前らも苦しんで当然だろ?)
無表情で腐った性根を持つ奴らが焼かれるのを見る。
どうせならと思って今日監視したおっさんに罪氷もプレゼント。寛容の権能も入れてある為、凍りながら燃えると言う不思議現象が起きている。
温度差で風邪引きそうってレベルじゃないなこれは。
それから数十分、未だに燃え続けているが皆の目から生気が抜けていってるのが見えたのでその場を後にする。
もし生き残れたとしても廃人の様に生きるだろう…
さて、クズな奴は全員処分しないとまた大きな膿となってしまう…今のうちに全部取り除かねば。
外へと出て罪の反応が大きいところへ行き対象に罪炎を付与して回る。
今まで銀猫亭でゆっくりしている時に何度も邪魔をされた鬱憤をぶつける時、ちゃんと残らず始末させてもらうとしよう。
もしかしたら創神教とは関係の無い罪人を燃やしているかもだが罪の反応を見る限り碌でもない奴だから大丈夫だろう。
この罪の反応は大罪を元に生まれた感情によって起こされる悪行に反応しているのだ、仕方なく罪を犯したとかは反応しないので大きな反応を出す奴は普通にヤバい奴確定だったりする。
こうして一夜にして大量の焼死体が出来上がるのであった。
----------------------
称号:【罪人処刑者】を獲得しました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あとがき
はい、冰鴉です。
実はあんまり宗教関連は書いてて楽しくなかったんでちょっと雑かもです。
こう…想像が捗らなかったと言うか。
私自身、書くのは自身が想像した映像を言葉に起こしてるだけなのでうまく想像が出来なかったらそのまま雑さとして出そうなんですよね。
という事で宗教編はさっさと終わらせました。こんな感じで帝国もさっさと終わって欲しいですね、人の世編はプライム王国軍戦で満足したんで。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます