第14話新たな目標、【龍技】

(俺自身、龍だが龍技なんてスキルは持っていない。どう言う事なんだろうか?)


【龍技】

 竜種専用スキル。

「爪牙体術・鱗強化/再生・重鱗射撃・飛行」これらのスキルが全てlv50となる事で統合進化する事で成るスキル。*地龍は飛行→土泳が適用されます。

 龍技とブレスを合わせて龍を表すスキルであり、龍技を習得出来ない劣等竜種ワイバーンとの決定的な違いである。



(龍技を習得してこその竜種って事か…つまり今の俺はただの知能があるだけのワイバーンって事か…!)


 重鱗射撃は葉鱗射撃の最上位スキルだろう。

 そして龍技は龍を表すとの事。ならば習得を目指すしかないだろう。


(訓練でスキルレベルが上がる事は分かっているし、俺にはスキルlv上昇が早くなる突然変異の称号もある。次の進化までに取得してやろうじゃないか!)


 そう意気込みを新たに、滑空スキルの練習がてらに移動しながら実践としてスキルの標的探しにゴブリンを探すのだった。



(うぅむ、滑空って中々難しいものだな…木がまばらに生えてあってもミスったら突撃しそうだ)


 現在滑空をしながら移動しているが、中々に難しい。


 ちなみに滑空の仕方は爪牙体術スキル内にある脚力強化を使って出来るだけ高くジャンプしてそこから滑空しているのである。


(それに翼膜…と言うより翼脚も疲れてきた。一応スキルlvも9までは上がったが流石に大変だな…)


 そう思い、滑空練習を一旦止めて次の練習をする事にする。


 脚力強化と鱗強化と再生!そして目についたゴブリンやラビット、スライムに向けて葉鱗射撃をしながら近づき、爪牙体術を使って仕留める事にした。



 …やっている事はもはや虐殺である。魔物相手であるのとスキル練習と言うのも相まって相手にかける慈悲は無く、戦闘訓練の一種として魔力が20を切る頃合いまでひたすらスキルlv上げに励むのであった。生態系が変わるのも時間の問題なのかもしれない。


 フォレストドラゴンは元来、温厚な種族である。




(ふぅ…走り回ったし魔力も使いまくったしある程度疲労回復したらまた滑空してと結構疲れたな)


 今日狩ったウサギの何羽かを確保し、巣に戻って一息。

 時刻は現在陽が沈んで少し経ったくらいである。


(スキルlvだけじゃなく俺自身のlvもいくらか上がったな、もうそろそろオークに挑戦してもいいかもしれない)


 スキルだけじゃなく俺自身のレベルも上がり、俺のレベルは71、スキルは爪牙体術は41、鱗強化/再生は24、葉鱗射撃は鱗射撃となりlvは21、滑空は18である。

 ちなみに重鱗射撃はlv40でなるらしい。


 そしてオークについてだが、集団で生活しているにも関わらずかなり強力で、俺の進化直後のステータスよりちょっと上くらいのステータスだったのだ。

 とてもじゃないが幼龍時代で戦えるとは思えない相手なのだ。


 種族名は【ハイオーク】魔力が多い地域で出現するらしく、これでも下っ端らしい。上役にはメイジやナイト、ジェネラルやキングと居るらしく、ハイオークキングとなると軍での討伐が考えられるほどらしい。


 だがこの森にはハイオークキングが居るのである。いつぞやの幼龍時代に集落を見つけ、好奇心で嫉妬の力でオークの姿を模して偵察すると、キングが居たのである。鑑定してみたが正直勝てる気がしなかった。この世界で初めて鑑定結果が見れなかったのだ。


(いつかはオークキングも狩る。だが今はオークだ、出来る限り巣から離れた所で狩りたい)


 正直言ってこの森は過酷だ。ここは元白龍の巣の近くと言う事もあってか弱者が多く、離れるほどオークやその他強い種族が多いのである。

 だから出来るだけ巣の近い場所で出来れば1対1、それを狙おう。


 そう戦闘の算段を経て、もう夜と言う事もあってウサギを食べて眠りにつくのであった。


 …フォレストドラゴンは元来、草食である。




(はいおはよう!今日も1日頑張ろう!)


 スモールフォレストドラゴンの朝は早い。

 まず昨日のうちに狩っておいたウサギを朝食として食べ、巣の外に出る。


(まずはスキル練習から!)


 ラジオ体操ではなくスキル練習をし、周りの木や近場にいたゴブリンなどを容赦無く攻撃をする。


(次!索敵!)

 ある程度満足した所で今日の本題、オーク探しをし始める。


 勿論、その間にもスキル練習は欠かさない。スモールフォレストドラゴンの歩いた道にはスライムやゴブリン、ラットやラビットと言ったもはや相手にならない生物の亡骸が放置されている。



 そして探索する事数十分、ようやく単体行動をしているオークを見つけた。


(さて、新たな種族との戦闘だ。慎重に行こう。)

 ゴブリン達相手に無双しているがそれはステータスの暴力、同じ行動したら絶対痛い目見るからな。


 そう思いまずは鑑定から入る。

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【ハイオーク】

 魔力の濃い地域で生活するオーク。

 通常のオークより筋肉量があり、攻撃しても致命傷になりずらい。

 通常のオークとの見分け方は肌と武器の質。


 lv:75

 体力:303/306

 魔力:220/220

 攻撃力:332

 防御力:253

 魔法抵抗力:210


 スキル

 斧術lv36 体術lv21 身体強化lv16 精力強化lv43 精力変換lv35 硬化lv14


 耐性

 物理耐性lv24 魔法耐性lv9 大罪抵抗lv10



(まずは鱗射撃で様子見だ)


 こうして戦闘に入るのであった。

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