仕返しの日々
僕は、陽一のせいでパールに振られてしまった。
腹が立った僕は、陽一に仕返しする事に決めた。
お前のせいで振られたんだ!!
「母さん、ショコラが俺の靴にオシッコしてる」
「えっ?嘘。ショコラ、駄目でしょ?違う靴履きなさい。今日、洗っとくから」
《へへーん、ざまーみろ》
次の日も僕は嫌がらせをする。
「母さん、ショコラが俺の制服のズボンほつれさせてる」
「あら、本当だわ。ほつれをとって無理なら新しいの買おう」
《ベーだ!陽一が悪いんだから》
そして、また次の日も……。
「母さん、ショコラが布団にうんちしてたよ」
「ええ!トイレはちゃんと出来る子なのに病気かしらね?」
《ざまあみろ。って、えっ?》
「母さん、ショコラを病院連れてくから。帰ったらうんちの片付けするから置いといて」
「ミャー、ミャーオ」
《いらないよ、いらない。病院は大嫌いだよ》
「こんなに鳴いて、体調が悪いんだわ。行ってきます」
母さんは、最近の僕の様子をおかしいと感じたらしい。
僕は、大嫌いな病院に連れてこられた。
「特に大丈夫そうですが、念のため血液検査をしときますか?」
「はい、お願いします」
「ミャーオ、ミャーオ、ミャーオ」
《血液検査は嫌だよ。この先生は下手くそで痛いんだよ。母さん、やめさせてよ、やめさせてよ》
僕の声は母さんには届かずに血液検査をされてしまった。
最悪。
最悪だ。
項垂れた僕を母さんが撫でてくれる。
しばらくして、名前が呼ばれ先生は異常なしだと母さんに告げた。
当たり前だ!
異常なんかあるわけがない。
だって、僕は嫌がらせしてただけだから……。
帰宅した、僕を母さんはゲージから出してくれた。
疲れた……。
母さんは、ノックをして僕がうんちした布団を取った。
僕は、すかさず陽一の部屋に入る。
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