第17話 旅する宇宙綿毛

それから本当に風の吹くまま気の向くままに旅をした。


風が選んだ星に着床して、その星と共に寿命を全うする。


ワタシの栄養は宇宙エネルギーだから、星には何の負担もない。


ならば、何故星と共に生きるのか。


それは至って単純明快。


風が其れを望むから。


星と星の生命と、その星が存在した宇宙の物語の記憶と記録。


共に生きることで、更に情報と知識を蓄えることができる。


そして、最期の時、宇宙に種子(綿毛)を飛ばす。


種子1つ1つがワタシであり全て。


繰り返す毎にワタシは宇宙全域に拡がっていった。


それこそ、風の吹くまま気の向くままに(笑)

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