第13話 ワタシ景色を楽しむ。
水晶鹿さんの満開の桜の角先で、優しい揺れに身を任せながら、かなり遠くまで見渡せる視界の高さに感動する。
はっきり言って草しか見えなかった以前の視点に比べると雲泥の差だと思う。
草原で見え隠れする動物たちは、何処か見覚えのある姿をしているけれど、
その額には大なり小なり鹿さんと同じ水晶のツノが生えている。
あのツノ…鹿さんのツノに触れた時、ワタシは鹿さんを体内スキャンした様な感じだったのだけれと、
それとは反対に、ワタシは鹿さんにワタシの意識スキャンをされた気がした。
何でもアリなのかあのツノは…。
今鹿さんは水を飲んでいる。
水面に映る鹿さんは本当に綺麗だ。森の王様とか精霊王とか言われても素直に頷いてしまえる美しさだ。
フッと笑われた気がした後、鹿さんが軽く顔を振る。
スンとするワタシ。
そう、そろそろ現実と向き合わなくてはいけない時がきたようだ(笑)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます