第2話 斎藤、幽霊のしょぼさと会社の素晴らしさを知る
「君たちにはポルターガイストを起こしてもらう。」
なんだ?そのしょぼい仕事は…
「すみません、幽霊ってもっと大きなことをすると思ってたんですけど。例えば守護霊とか…」
うっかり、不満が漏れてしまった。
「た、確かに私、悪霊とかになりたかったです。」
「自分ももっとビッグなことしたいです〜」
他の2人も賛同してくれた。案外分かり合えるのかもしれない。
「待て待て。最初はみんな不満がるがこれは神様が決めたことだからしょうがないんだ。」
神様…あの期待させるだけさせて転生させてくれなかった人のことか。
いや、期待は俺が勝手にしただけだな…
「まずは私の話を聞け。この会社は全部で3つの部署がある。悪霊課と守護霊課と我々、ポルターガイスト課だ。配属は神様が直々に決めなさる。文句を言っちゃいけない。そしてそれぞれに仕事を課される。」
なるほど、ってことは特別な事は何もできないのか。
俺は肩をすくめる。
「あと、霊体についてなどはこの資料を見てくれ。わからないことがあれば私に聞け。」
そう言われ、ぶ厚い冊子をもらった。
そこにはポップなキャラクターとともにこう書かれていた。
――胎児でもわかる!幽霊入門書!――
「とりあえず今日はもう帰っていいよ。慣れるのも大変だからな。」
い、今なんて言った?
「「了解です。」」
帰っていい…仕事しなくていい…
グッファ……!ガクッ、
俺は血反吐を吐いて倒れていた。
「おい、どうした斎藤!サイトォーー」
斎藤、2度目の死
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