第6話6

そこにたってるの、絶対サトちゃんだよね?


待ち合わせは8時。もう、3時間も経ってるんだよ?


どうしよう………サトちゃん、スゴく怒ってるだろうなぁ。なんて声をかけようか迷ってたら、先にサトちゃんがアタシに言った。


「無事で本当に良かったよ、莉奈ちゃん!」


「サトちゃん、もしかして8時からずっとここで待ってたの?」


「電話が全然繋がらなかったからね。もし莉奈ちゃんが来た時、僕がここにいないとまずいと思って…」


「だって3時間だよ?」


「何時間だって待つさ。莉奈ちゃんが何かに巻き込まれたかもしれないから、居ても立っても居られなくて」


アタシ、本当にサトちゃんに悪くて、謝らなくちゃって………


「サトちゃん、ごめんなさい。アタシ………」


「いいんだ」


「えっ?」


「莉奈ちゃんが無事でいたならば、んだ」


今日は直弥の事とかあって、ホントにサイアクだと思ってたけど………

サトちゃんのおかげで元気が出たよ。アタシ、今サイコーに幸せな気分カモ。





「おなか空いたね、サトちゃん」


「そうだね。ただ、この時間だとラーメン屋くらいしか開いてないかもしれないけど」


「アタシ、トンコツラーメンがいい」


「じゃあ、そうしようか。ところで、さっきなんで泣いてたの?」


「もう、いいの」


「本当に?」


「うん、もう元気になった!」


アタシ、なんかドキドキしてる。コレって、ひょっとして!


「サトちゃん?」


「なんだい?」


「今度、一緒にディズニーランド行こうよ」


「えっ? 莉奈ちゃん、この間行かないって言ったのに」


「気が変わったの。行こうよ」


「そりゃ、もちろん!」


ディズニーランドは、彼氏と行くところ。だから、アタシはサトちゃんと行くんだ。


「ねえ、サトちゃん。今日、もしアタシがずっとドンキに来なかったらどうするつもりだったの?」


「そうだなぁ………もしそうなったら、映画(トム・ハンクス)みたいに、ドンキで生活しちゃうかもしれないな」


サトちゃんは、映画が好き。そして、アタシはそんなサトちゃんが大好きになった。



♢♢♢



 アタシとサトちゃんがから半年が経ったた時。サトちゃんはアタシにプロポーズをしてくれた。


アタシもサトちゃんが大好きだから、きっとアタシとサトちゃんは結婚すると思う。

そして、アタシはカワイイ女の子の赤ちゃんを産んで、その子が大人になった時にこう言うの。



『女はね、な事なのよ』って!


FIN



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